大谷翔平「ドジャース入団」高校時代に目標設定 実現で幼なじみ驚き 次は「WS制覇」

[2023/12/12 14:12]

3

 大谷翔平選手(29)が高校生のころからラブコールを送り続け、14年越しの「大谷愛」を実らせたドジャース。一方で、大谷選手も高校1年生の時からドジャース入団を目標に掲げていたと、幼なじみが明かしました。

■幼なじみ「1年生春からメジャースカウトが」

 小中高と一緒にプレーした 室蘭シャークス 佐々木大樹さん(31):「高校3年生の時、(大谷と)一緒の部屋だったので。当時はバリー・ボンズのポスターとか貼ってあったので、メジャーを意識しているんだなというのは思いました」

 こう語るのは、大谷選手と小学校から高校まで同じチームで、バッテリーも組んでいた佐々木さんです。

 佐々木さん:「翔平は1年生の春から試合に出ていたので、1年生の春から(メジャーの)スカウトの人は見に来ていました。ドジャースのスカウトの方が日本人で、よく頻繁に足を運んでいたので、すごく印象に残っています。普通の練習試合も見に来てたので、きょうも来てるんだなと、すごく印象に残っています」

■相思相愛とも思えたが…1度目は思い実らず

 これまでにリーグ優勝24回、ワールドシリーズ7回制覇を誇る強豪ドジャース。大谷選手がプロ志望届けを出した2012年、日米の球団の中で一番乗りで大谷選手を訪問したのもドジャースでした。

 ドジャース GM補佐(当時):「ドジャースがどれだけ大谷選手のことを考えているか話した。背も高いし、体も引き締まって大きくなれば、より良くなる。世界でもトッププレーヤーの一人になると確信した」

 しかし、日本ハム・栗山英樹監督(当時)の熱意と球団が提示した「二刀流」での育成プランが決め手となり、一転、大谷は日本ハムへの入団を決断。相思相愛とも思えたドジャースと大谷選手でしたが、その思いは実りませんでした。

■“レジェンドOB”も練習視察…異例の対応

 ドジャースに大谷選手獲得の2度目のチャンスが訪れたのは、それから5年後のことです。

 シーズン終了後に、メジャー挑戦が濃厚となっていた大谷選手。札幌ドームのバックネット裏には、メジャーの各球団のスカウトが陣取りました。中でも目立っていたのは、やはりドジャースでした。

 “大谷番”10年目 スポニチ MLB担当 柳原直之記者:「大物の幹部たち8人くらいで、札幌ドームに来たのはすごく印象的だった。だいたいスカウト1人、2人がバックネット裏で見るケースが一番多いが、ドジャースが来た時は試合前の練習からグラウンドにおりてきて。大谷選手の練習を見ているというのが印象的だった」

 大谷選手の練習を見つめていたのは、ドジャースの編成トップのフリードマン氏と、ドジャースの伝説のOB・ハーシュハイザー氏。編成のトップやサイ・ヤング賞のレジェンドが、遠く離れた日本にやってくるという異例の対応だったといいます。

■「世界一のチームの一員に」大谷選手の目が…

2017年、エンゼルスに入団 写真:AP/アフロ

 それにもかかわらず、大谷選手が入団を決めたのは、ドジャースと同じロサンゼルスが本拠地のエンゼルスだったのです。

 エンゼルスでの6年間でMVP2回。二刀流を世に知らしめ、歴史的偉業を達成した大谷選手。一方で、ポストシーズン進出を逃した際にはこう話していました。

 大谷選手(2021年9月):「もっともっと楽しい、ヒリヒリする9月を過ごしたいです。(ポストシーズンの)会話であふれるような9月になるのを願っていますし、来年そうなるように頑張りたい」

 入団後、ポストシーズン進出は一度もなし。「世界一のチームの一員になりたい」。そんな思いを募らせる大谷選手が、ドジャースに目を向けることになる出来事がありました。

 それは今年6月、投打の二刀流として大谷選手が出場したドジャース戦でした。7回12奪三振を奪うも味方の援護がなく、2対0で敗戦投手となった大谷選手。その試合後にこう話していました。

 大谷選手:「強いチームはどこもそうですけど、ゲームプラン立てて、全員で同じ目的意識を持ってくる」

 投手として初対戦したドジャースの印象をこう語った大谷選手。さらに、こんな質問もありました。

 大谷選手:「(Q.高校時代にドジャースから熱心にスカウトがありましたが?)ドジャースだけではなく、僕がこっち(メジャー)に来るとなった時、熱心に誘いをもらった球団には感謝している」

■3度目の正直 ドジャース入り決断の理由は…

ベッツ(左)とフリーマン(右) 写真:アフロ

 ドジャースの打線は、2018年のMVP、ムーキー・ベッツ選手(31)に、2020年のMVPで今年、通算2000本安打を達成したフレディ・フリーマン選手(34)が並びます。

 6月の試合から1カ月後のオールスター戦。大谷選手は、この2人からこんな言葉をもらっていたのです。

 ベッツ選手:「彼はとてもいい選手だ。僕も彼のようにプレーしたい。もし彼がドジャースに来たいなら、心から歓迎する」

 フリーマン選手:「30球団すべてが、翔平を欲しがるだろう」

 ドジャースの主力2人から“勧誘”を受けた大谷選手。そして、10日…。

 大谷選手の公式インスタグラムから:「次のチームにドジャースを選ぶことに決めました」

 長らくすれ違いの続いていた大谷選手とドジャースが3度目の正直で、ようやく結ばれました。

 契約は10年総額1015億円(7億ドル)。“大谷番”10年目の記者はこの巨額オファーの提示も、大谷選手がドジャース入りを決断した理由の一つだったといいます。

 柳原記者:「契約金額は、二刀流選手の価値を表す数字。二刀流の選手が今増えてきている中で、自分がサンプルになりたいと。二刀流選手がFA市場に出ること自体が初めてのことなので。悪い前例を作ってはいけないという認識は、本人の中にあったと聞いている」

■4年遅れの目標達成へ…来季に挑む大谷選手

 大谷選手と高校のチームメイトで、今も社会人野球のチームでプレーする佐々木さんはこう話します。

 佐々木さん:「目標設定シートに『ドジャースに入団する』と書いてあったので。その目標、書いたことを実現させるのはすごいなと。1つの目標に対して、具体的に細かく高校1年生でそこまで書くのはすごいなと」

 高校時代に書いた目標を実現させた大谷選手。目標シートには、もう1つこんなことも書かれていました。

 大谷選手の目標シート(高3時):「2020年、ドジャース、ワールドシリーズ制覇」

 来年、大谷選手は4年遅れでの目標達成に向けて、シーズンに挑みます。

(「グッド!モーニング」2023年12月12日放送分より)

  • 強豪ドジャース 写真:AP/アフロ
  • 2017年、エンゼルスに入団 写真:AP/アフロ
  • ベッツ(左)とフリーマン(右) 写真:アフロ

こちらも読まれています