2026年にFIFAワールドカップ2026が、アメリカ、カナダ、メキシコで開催されます。
そして3月20日に、W杯のアジア最終予選が行われます。この大一番でバーレーンに勝てば、史上最速で日本のW杯出場が決まります。
そんな勝負の年となる2025年。内田篤人さんが、付き合いが長い吉田麻也選手(36)にインタビュー。日本はバーレーン戦で“なんとしてもワールドカップ出場を決めなければいけない理由”があります。
■早目にW杯出場を決めるメリットとは?
「MLS(メジャーリーグサッカー)制覇おめでとうございます。初タイトルですか?ご自身」
「ようやくでございます」
吉田選手は、一昨年からMLSのロサンゼルス・ギャラクシーに在籍。デビッド・ベッカムなどが所属した名門クラブを去年、キャプテンとして優勝に導きました。
現在MLSでは、あのメッシもプレー。去年の観客動員数は、プレミアリーグとブンデスリーガに次ぐ3番手。アメリカの4大スポーツに迫る勢いと言われています。
「MLSで、チームをまとめるのは難しい?」
「得意じゃないですか、僕」
「間違いない」
「でも面白いですよ。ラテン系(の選手)が多いので、ドイツとかイギリスとかとはちょっと違う。色んな意味でのゆるさや、ノリの軽さがあって。それをいかに締めるかが求められて。それが日本人の気質とも合ったかなと思います」
吉田選手のプレーするアメリカは、来年行われるW杯の舞台に。アジア最終予選を独走する日本代表はここまで無敗の5勝1分け。3月のバーレーン戦で勝利すれば、日本史上最速で本大会出場が決まります。
「早目にW杯出場を決めると、何がメリットですかね?」
「次の準備ができる、それはピッチ内外で。内では次の予選の(試合の)時も新しい選手を招集してチャレンジしたり、違うフォーメーションを試したりトライアルがよりできるかなと」
「ハード面では、協会のスタッフが視察に行ったりキャンプ地を決めたり、事前にこの時期にアメリカで試合をやりましょうとマッチメイクもできたり」
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■その理由は?吉田選手「絶対アメリカで試合をするべき」■その理由は?吉田選手「絶対アメリカで試合をするべき」
来年のW杯でベスト8以上を目指す日本。開催国のアメリカを最も知る男が、そのヒントを教えてくれました。
「僕は絶対アメリカで試合をするべきだなと思いますね」
「なんで?」
「アメリカに行ったことがある選手は、ほとんどいないから」
「たしかに、アメリカは行かないね」
アメリカ、カナダ、メキシコで行われる来年のワールドカップ。西と東で4500キロ以上離れ、移動が過酷なだけでなく時差が3時間。6月の平均気温20℃のカナダのバンクーバー。一方、平均気温35℃にもなるメキシコのモンテレイなど、環境も様々です。
本大会前の準備を強調する吉田選手。実は、それを痛感した大会があります。
それは、2014年のブラジル大会です。当時、日本代表は史上最強と言われながらも、まさかのグループステージ敗退となりました。
「ブラジルW杯の時は涼しい所にいて、そこから毎回暑い所に行って、みんな体が動かなかったという反省があるので。それを踏まえて、そういう準備をしていく」
ブラジル大会は快適な地域を拠点にしたものの、試合会場は高温多湿。コンディション調整がうまくいかなかったといいます。
「行って肌で感じないと。アメリカ、大きいじゃないですか。キャンプ地を選ぶんだったら真ん中あたりが一番両方に行きやすいのかなというのと同時に、真ん中が過酷なんですよ、環境が。まず暑い、高地もある。だから真ん中にいることで、他に行った時に楽になる。そういうのは行かないと分からないから、それを経験しに行くのは、すごく大事」
大会の結果を左右する準備。そのための時間をより多く作るため、3月のバーレーン戦に勝って出場を決めることが重要となります。
「日本代表としての良さを存分に発揮すれば、ベスト16の壁は確実に破れるし、その先も見えてくるんじゃないかなと。そこでまた僕が、何かしら手助けできるんじゃないかなと」
「して」
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■次回、話題は2人の今後へ…■次回、話題は2人の今後へ…
次回の後編では、日本代表の強さの秘密ついて、元日本代表キャプテンが語ります。
「俺が思うのは、三笘薫が引き上げてると思う」
「それがやっぱ長友佑都たる所以なんじゃないですかね」
そして話題は、2人の今後へ…。
「2026年W杯は目指す?」
「逆に今後はどうするんですか。あなたは」
「俺でしょ、どうする?」
■内田さんが聞いていて「そうだよな」と思うこともたくさん
「今までの吉田選手の経験もあるなかで、どう準備して行けばいいかを話しています。スタッフもこれから準備が大変だと思います」
「後編では、三笘選手や長友選手の名前が挙がっていましたね」
「後編は日本代表の強さの秘密について話します。今の日本代表メンバーと一緒にプレーしている吉田選手だからこそ感じている部分や、聞いていて『そうだよな』と思うことがたくさんありました」
(「報道ステーション」2025年1月8日放送分より)