待ちに待った球春がやってきました。プロ野球キャンプが行われている宮崎には松坂大輔さんとヒロド歩美キャスターが取材しました。
「始まりましたね、キャンプが」
「伝える側になって4年目ですけど、結構選手たちの姿を見るとこちらにも緊張感が伝わってきますし、身が引き締まります」
「3日に松坂さんは宮崎がキャンプ地である巨人の取材に行き、私は沖縄でDeNAの取材へ行ってきました」
■三浦監督注目の投手は?
「去年と表情だったり違うところは選手の皆さんどうですか?」
「今年は“リーグ優勝”という絶対目標がある。全員同じ思いでキャンプインしてくれている。出だしはこんな感じでいいんじゃないですかね」
「きょうはルーキー3人がブルペンに入るが?」
「表情とか投げっぷりとか、元気よく投げているのが見られればいいかな」
初のブルペンへ緊張した面持ちでやってきたルーキーたち。去年、防御率リーグ5位と課題が残ったDeNA投手陣。悲願のリーグ優勝へ向け、新戦力への期待が高まる中…。
「すごい、篠木くん躍動感凄い」
最速157キロを誇るドラフト2位・篠木健太郎投手(22)。今では珍しくなったワインドアップから、豪快に投げ込むピッチングが魅力の選手です。3日は初ブルペンで150キロを計測。
「1月の自主トレの時にブルペン見たときから投げっぷりもよかったですし、腕の振りもよかった」
「勝ちたい気持ちを前面に出した投球が僕の持ち味だと思うので、そういった姿を多くの方に見せられるよう頑張りたいと思います」
さらに、三浦監督が今シーズン注目する選手がこちら。
「キャンプインしてきた中で動きが非常にいいな。このオフだいぶいろんなことやってきたんだなって」
今シーズンから先発へ転向する伊勢大夢投手。これまで中継ぎとして通算100ホールドをマークし、タフさを売りとする伊勢投手。その持ち味を生かし、自主トレではすでに8度もブルペン入り。3日の初ブルペンでも84球を投げ込みました。
「先発としての目標を教えてください」
「まずはキャンプ地でアピールして先発ローテーション入って、とにかく1年間ずっと1軍にいること。トレーニングはしっかりやってきたんで、アピールしたいなと思います」
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■巨人・田中将大の改造 “縦の動き”意識■巨人・田中将大の改造 “縦の動き”意識
松坂さんが、去年のリーグチャンピオン巨人を訪れました。
「リーグ優勝はしましたけど日本一は逃したということで、チームとしての雰囲気が変わっているのか。そのあたりも見ていきたいなと思います」
2年目を迎えた、阿部慎之助監督に早速話を聞きました。
「(Q.昨年の阿部監督の自己分析は?)難しかったのはやっぱり短期決戦に向けてどう取り組むかっていうのは野球界、優勝したチームの永遠のテーマ」
「オフにかなりの補強をされましたけど、田中将大投手が気になる」
「やっぱりローテーションに入って2桁勝ってほしいという僕の願いもあるし、できると信じて獲得に動いてもらったのでしっかり見守ってサポートしたいなと思います」
阿部監督も期待を寄せる新戦力、田中投手(36)。キャンプ3日目の3日は初めてマウンドからキャッチャー相手に投げ込みました。
「ここまで順調ですか?」
「順調ですね、久保康生巡回投手コーチに付きっきりで色々なことを教えていただいて。この感じならいいね!っていうのを久保コーチも僕の手応えとしても思ったよりしっかり投げられたなっていう感じはしました」
田中投手が指導を受ける、久保巡回投手コーチ。これまで数々のピッチャーを育て、去年は菅野智之投手を復活に導いた手腕は“魔改造”と呼ばれています。
昨シーズン1勝もあげられなかった田中投手は、そんな久保コーチと“ある改造”に取り組んでいました。
「体がどうしても横に動いてひじも下がるように見えて、外から遠回りして投げる感じになっていた。それをできるだけ縦に使えるように」
去年まではひじが下がり体から離れて投げていたのを、今年は縦の動きを意識。ひじを上げ体の近くで投げるフォームに修正しています。
2日まではマウンドの傾斜を逆に使って投げ込むなど、体のパーツごとにフォームを調整していました。3日のブルペンでは久保コーチの身振り手振りに加えて縦の動きを意識したフォームを一連の流れで確認しました。
「縦に使うと言うのは簡単だけど色々説明していただいて」
「動きがスムーズに?」
「できるようになってきて。きょう、すべての動き・流れをつなげて立ち投げしたら」
「自分が思っていたよりも?」
「全然いいじゃん!って感じなので。肩・ひじにも一球でかかるストレスが全然違うなというのは感じています」
「じゃあ近々ブルペンに?」
「入ることできるんじゃないかなという感じですね」
「それ見たかったな〜」
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■ひじが下がったフォーム なぜそうなった?■ひじが下がったフォーム なぜそうなった?
「田中投手の話だと、去年はやや体から離れた横っていうんですかね。それが今は縦を意識して投げているということですが、もともと田中投手は縦だったんですか?」
「そうですね。もともとは縦振りでしたね。縦に腕を振り下ろすフォームだったが、去年のブルペンや公式戦を見ているとちょっと横回転っていうんですかね。そして、ひじが下がったりというフォームになっていたと思います」
「なぜそうなったんでしょうか?」
「いろんな影響があると思いますけど、その1つに手術はあると思います。手術後に何らかの違和感や痛みがあって、それを感じないフォームを探っているうちに今の横振りになったのかなと思います。ただ、横振りが悪いわけではないです。田中投手にとっては理想の投げ方は縦振り。その縦振りに戻したいということで、各パーツを久保コーチと丁寧に修正しているところです。きょうはそれがスムーズにできているということで、マウンドの傾斜を使って投げてみようという形になったと思います」
「松坂さんもフォームの修正は経験がありますか?」
「ありますね。術後なかなか自分の状態が上がらない時だったり、普通に投げ慣れている時でも疲れてくると、ひじが下がって回転が横振りになってしまうことがあった。僕の場合はテニスのサーブを意識して投げてみたり、またはもうちょっと体を使って投げたいと思ったら柔道の背負い投げを意識してキャッチボールするとすぐに修正できていた。矯正自体は難しいことではないので、田中投手のように経験のあるピッチャーだったら、その動き自体は割とすぐにできるんじゃないかと思います。今はまだ軽く腕を振っている段階なので、次は力を入れて振った時に田中投手が求める理想の縦振りのフォームで投げられるようになるかが次の課題かなと思います」
「このキャンプを通してじっくりと調整していくということですね」
「松坂さんは宮崎で巨人を取材されましたが、私は沖縄でDeNAの取材に行きました。三浦監督は『日本一を経験したことでより、チームがみんなリーグ優勝しなきゃいけないと。リーグ優勝して、また日本シリーズの舞台に戻って、そして日本一をとりたい』と話をされていた。他の選手に聞いても、日本一を経験している皆さんだけれども、どこか挑戦者としての思いがひしひしと感じました」
「そういう気持ちは大事ですね」
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■ロッテ・ドラ1位ルーキー、柵越え連発■ロッテ・ドラ1位ルーキー、柵越え連発
「その他、3日行われたキャンプも一気に見ていきます!」
プロ1年目でドラフト1位、もらった背番号は1番。楽天の宗山塁選手(21)。つらい坂道ダッシュを軽やかに終えると、侍ジャパン・井端弘和監督もイチ押しの守備で開幕1軍を目指します。
宗山選手と同じショートを守るのは、ソフトバンクのルーキー唯一の1軍参加・庄子雄大選手(22)。初キャンプ、ビックリしたのは…。
「柳田悠岐さんの腕。柳田悠岐さんの体づくりを含めてしっかりやっていきたい」
こちらはロッテのドラフト1位・西川史礁選手(21)。
ZOZOマリンスタジアムと同じサイズの球場で、バックスクリーン直撃を含む9本の柵越えを見せます。カメラマンもビックリ!
子どもたちからは「俺と握手したら新人王とれるよ」「新人王確定や」とうれしい言葉が掛けられました。
「開幕スタメン、新人王目指します。熱盛!」
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■MLB移籍狙うヤクルト・村上 打球が目の前に…■MLB移籍狙うヤクルト・村上 打球が目の前に…
黙々とノックを受けていたのは阪神・佐藤輝明選手(25)。去年12球団ワーストの23失策と苦しんだ男が1球1球、丁寧に。藤川球児新監督が見守る中、ただひたすらに116球。今年は汚名返上を目指します。
中日・井上一樹新監督。現役時代はピンク色がトレードマーク。もちろん、ノックバットにもピンクが。すると、選手たちはともにピンク色を身に着け40分間ノック。井上監督がチームを自分色に染めていきます。
広島3年前のドラフト1位・斉藤優汰投手(20)。3日に指導してくれたのは日米通算203勝の黒田博樹さん。レジェンドの熱血指導を受け、今年こそプロ初勝利を目指します!
来年のメジャー移籍を目指すヤクルト・村上宗隆選手(25)。ファンは貴重な姿を狙います。番組のカメラも村上を追っていると、打球が目の前に。
しかも地面にめり込む一打を捉えました。
今度は、あまり見ないバントの練習。特別にカメラを置かせてもらいます。お見事!バントもうまい村上でした。
新庄監督4年目の日本ハムは、開幕投手に決まっている金村尚真投手(24)が初のブルペン入り。コーチもうなるボールを投げ込みました。
「ブルペン初日だったので気合も入っていますし、良い調整ができればいいかなと思います」
3日に28歳の誕生日を迎えた西武・高橋光成投手(28)がキャンプ初ブルペン。去年、勝ち星ゼロ。屈辱のシーズンを味わった獅子のエースが再起をかけ、まさにゼロからのスタートです。
オリックスファンが見守るのはおととしの新人王・山下舜平大投手(22)。去年、再発した腰痛の影響でリハビリが続きますが、感覚を確かめながら復活を目指します。
「いい1年になるように気合を入れて頑張りたい」
(「報道ステーション」2025年2月3日放送分より)










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