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今年殻を破りそうな次世代のスターを発掘する企画「怪物のタマゴ」。今回はDeNAの注目の投手を松坂大輔さんが取材しました。
■握りが違う2つのシンカー
訪れたのはDeNAキャンプ。日本一連覇を狙うチームで、松坂大輔さんが見つけた怪物のタマゴはプロ2年目、石田裕太郎投手(23)。ルーキーイヤーの去年、プロ2戦目にしてわずか95球で完封する「マダックス」を達成。そしてこの試合、決め球となっていた変化球が松坂さんの目にとどまった怪物ポイントです。
松坂さん
「シンカーの意識」
「シンカーの意識」
シンカーとは、ピッチャーの利き腕方向に曲がりながら沈む変化球。かつて潮崎哲也投手、高津臣吾投手、攝津正投手などが得意としていたボールで、その変化の仕方は様々。では、石田投手のシンカーにはどんな特徴があるのでしょうか。
松坂さん
「バッターが空振りしているシーンとか見ても、うまくタイミングを抜かれてるというか」
「バッターが空振りしているシーンとか見ても、うまくタイミングを抜かれてるというか」
石田投手
「ちょっと握りを変えて追い込んでいる時と、ゴロ打たせたいときの握りがちょっと違うので」
「ちょっと握りを変えて追い込んでいる時と、ゴロ打たせたいときの握りがちょっと違うので」
松坂さん
「シンカーを2種類持ってる」
「シンカーを2種類持ってる」
石田投手が持つ2つのシンカー、握りは全く違います。まずは、ゴロを打たせるシンカー。バッターの手元から、外へ逃げていくように曲がっています。
続いて、空振りを取るシンカー。ゴロを打たせるシンカーよりも、より落差が大きくなっています。この2つのシンカーを投げ分けることで打ち取り方を変えているんです。
これには石田投手の歩んできた野球人生が大きく関係していました。
石田投手
「150何キロの真っすぐとか、すごい変化球が投げれたら考えなくて良いと思うんですけど、体もそんなに大きくないので、考えながら今までやってきて。その中でどうやったらいい球が投げれられるか、テクニックや技術を使って抑えるのも生きる道としては僕はそっちなのかなって」
「150何キロの真っすぐとか、すごい変化球が投げれたら考えなくて良いと思うんですけど、体もそんなに大きくないので、考えながら今までやってきて。その中でどうやったらいい球が投げれられるか、テクニックや技術を使って抑えるのも生きる道としては僕はそっちなのかなって」
松坂さん
「いいですね。考えて野球をする」
「いいですね。考えて野球をする」
プロで生き残るために編み出した2つのシンカー。さらに石田の探求心はとどまることを知らず、今シーズン、もう一つの武器が完成しようとしています。
石田投手
「曲がり球なんですけど」
「曲がり球なんですけど」
松坂さん
「僕も後ろでキャッチボール見させてもらっていたんですけど、このボールかな?と思いながら」
「僕も後ろでキャッチボール見させてもらっていたんですけど、このボールかな?と思いながら」
石田投手
「ほぼほぼブルペンの中では完成したので、あとはバッターの反応を見て投げていきたいなと思います」
「ほぼほぼブルペンの中では完成したので、あとはバッターの反応を見て投げていきたいなと思います」
(「報道ステーション」2025年2月12日放送分より)