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2025年6月10日 15:33

久保建英“リーダーの覚悟”…内田篤人が「本物」と圧倒された試合 森保監督「着実に力を示して成長」

2025年6月10日 15:33

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日本代表で今回、背番号「10番」を託された、久保建英選手(24)。

日本代表には不可欠な存在となった久保選手に、その立場を築くまでの成長、考え方の変化について、内田篤人さんが話を聞きました。

■久保選手が抱いていた“危機感とは?

勝てばワールドカップ出場が決まる3月のバーレーン戦で、久保選手が輝きました。その実力に、内田さんもまた圧倒されていました。

内田さん
「本物だな、久保建英は本物だなと再確認させられた試合でした。どんな意気込みで、試合に入ったんでしょうか」
久保選手
「背負うものがある、W杯出場が決定する試合は難しい。僕は、このバーレーン戦でワールドカップ出場を決められなかったら、次の出場はないかもしれないくらいの気持ちでやっていたので」
久保選手が抱いていた“危機感”とは?
久保選手が抱いていた“危機感”とは?

久保選手が抱いていた“危機感”。それは、どのようなものだったのでしょうか。

幼少期から天才少年として注目を浴びてきた久保選手。スペインの名門・バルセロナの下部組織に9歳で入団。その後、18歳でレアルマドリードに移籍し、周囲の期待値はさらに膨れ上がりました。

しかし、日本代表として出場した2021年の東京オリンピックでは、目標に掲げていたメダルに届かず、カタールW杯では4試合でわずか約90分の出場でした。

今回のアジア最終予選でもバーレーン戦まで、他の2列目の選手に比べ、出場時間が限られていました。

バーレーン戦は、一つのターニングポイントになった
バーレーン戦は、一つのターニングポイントになった
久保選手
「さまざまな結果という面で、今まで日本代表で満足したことはまだない。日本代表の立ち位置としても、自分のプレーだけを発揮できる環境でもないですし。“自分がやりたいこと”と“チームとしてやるべきこと”が乖離(かいり)していたり、難しいなと思いながらプレーしていたりした試合は多々ありました。そういった意味でも、バーレーン戦は、一つのターニングポイントになったかなと」

■周囲の期待に応えるため“個の力”を発揮

久保選手にとって転機となったバーレーン戦。日本代表の森保一監督は、どのように見ていたのでしょうか。

日本代表の森保一監督は、どのように見ていた?
日本代表の森保一監督は、どのように見ていた?
森保監督
「チーム内の序列では、久保よりも上がいたことは現実。そのなかで、着実に力を示して成長して、チーム内での序列を覆している。期待しています」
最近、試合で与えられるように意識をしていること
最近、試合で与えられるように意識をしていること
久保選手
「“俺に任せてもいい”という安心感は、最近、試合で与えられるように意識をしているんで。自分は高いレベルでいろんなことをできると思っている。ディフェンスの間で崩すのもできるし、仕掛けるのも最近できるようになった。相手によって『こうしたい』と思った時に、ファーストチョイスが僕だったらうれしい」

日本代表の序列に加えて、久保選手の考えにも変化がありました。

久保選手
「第三者の視点から、自分を見られるようになった。監督、スタッフのみなさんだったり、試合を見ている人はこう思っているのかなという別の人の視点でも、自分のことを捉えられるようになった」
久保選手の考えにも変化
久保選手の考えにも変化
内田さん
「それは年齢を重ねたからなのか、人として大きくなって、その考えに至った?」
久保選手
「試合に出たいのが第一なので、そのために何が足りないかを考えた時に、自分を客観してみることが大事。いろいろな回り道というか、いろいろなことをした結果、こういうのも大切なんだろうなということに、最近自分で気づいた感じです」

周囲の期待に応えるため“個の力”を発揮する。3月のバーレーン戦では、そんな思いをプレーにぶつけていました。

久保選手
「いろんな壁がありましたけど、みんなが見たいのは“壁を乗り越えているところ”だと思うので。壁にぶち当たっているところは、できるだけ試合を見ている人たちには見せないようにはしていますけど」

自らの実力を証明し、日本代表のリーダーを任された久保選手。10日のインドネシア戦は、特別な思いで臨みます。

インドネシア戦は、特別な思いで臨む
インドネシア戦は、特別な思いで臨む
久保選手
「僕自身は今回招集してもらって、監督も会見で言っていましたけど、“頼ってもらっている”と思っているので。負けたら全部僕の責任くらいの気持ちで頑張りたいなと思います」

■内田さん「本物・久保建英を次の試合でも見たい」

小木アナウンサー「インタビューを聞いていて非常に冷静だなと」
小木アナウンサー「インタビューを聞いていて非常に冷静だなと」
内田さん
「非常に内容の濃いインタビューをさせていただきました。コメントの中で強気であり自信のあるコメントが非常に多かったのですが、ライバルであり仲間であるチームメートに対しての配慮がある言葉を選んでいたなと思いました。そういう選手というのは、チームを引っ張る役割に合っているなと思いましたし、久保選手は口や態度だけじゃなく、さらに求められるのは技術で、ピッチの上で示す、チームを勝利に導くプレーだと思いますので、そこは期待したいなと思います。いかがでしょうか」
小木逸平アナウンサー
「強気というところもあると思うのですが、インタビューを聞いていて非常に冷静だなと。自己分析も非常に冷静ですし。だから、久保選手だけが見えている世界というか、いろんなものが見えているんじゃないかと感じました」
内田さん
「年齢的にも先輩たちが多いなかで、自分勝手なプレーをしたっていいのですが、自分がどう求められているか、日本サッカーに対してどう思っているかというのがプレーや性格にも表れていくと思います。本物・久保建英を次の試合でも見たいです」

(「報道ステーション」2025年6月9日放送分より)

  • 久保選手の実力に、内田さんも圧倒された
  • 久保選手が抱いていた“危機感”とは?
  • バーレーン戦は、一つのターニングポイントになった
  • 日本代表の森保一監督は、どのように見ていた?
  • 最近、試合で与えられるように意識をしていること
  • 久保選手の考えにも変化
  • インドネシア戦は、特別な思いで臨む
  • 小木アナウンサー「インタビューを聞いていて非常に冷静だなと」