“春のブリ”50倍!異例の豊漁 1本約7kg!小田原でフィーバー
[2024/04/09 19:54]
例年の50倍もの水揚げに町は、ブリフィーバーです。
■“春のブリ”50倍!異例の豊漁
まだ夜が明ける前の早朝4時―
神奈川県の小田原漁港は、すでに活気に満ちていました。
そして…
「午前6時すぎです。雨の中 ブリの水揚げが始まりました」
次から…次へと…水揚げされるのは 丸々と育った天然のブリ!
いま、小田原では「春のブリ」が異例の豊漁です。
1本あたりの重さは平均7キロ。通常、1日の漁獲量は100〜300本ほどですが、9日は(約)3000本もとれました。
ちょうど1週間前の2日に限っては、なんと!
およそ5000本のブリが水揚げされ、 “50倍”近い漁獲量も記録しました。
関係者は、ブリの豊漁に湧いています。
「(ブリの)買い付けに来ました」
Q.買い付けはどれくらい?
「ブリはきょう2325本!(豊漁が)ここ2〜3週間くらい続いている」
ブリと言えば 日本海側の「ひみ寒ブリ」など、“冬が旬”というイメージもありますが…
小田原でとれるのは「春のブリ」です。
豊漁の恩恵は「量」だけではありません。
「この骨を取るとわかるが、脂がすごく出てくる。(今年は)私が知っている限りでは一番良いブリ」
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■味バッチリ!都内でもお手頃価格■味バッチリ!都内でもお手頃価格
JR早川駅(はやかわえき)から歩いても行ける、2019年オープンの「漁港の駅」
ここには、お店の名前にちなんだ制限時間59分で「おさしみ食べ放題」が楽しめるお店もあります。
脂のノリが抜群の「春ブリ」に、都内から来た男性は…
Q.どれくらい食べる?
「10切れくらい。甘くて おいしい」
すると、早速おかわりです。「ブリの刺身」がたくさん お皿に盛られていました。
都内の鮮魚店でも、ブリ豊漁の影響が表れています。
「抜群に安いと思います。これだけ安くて質が良いと売れますので」
刺身の柵の値段は去年よりも、およそ4割安い100グラム299円。
「安いです」
Q.小田原にブリのイメージは?
「ないないない…」
小田原は、実は明治時代から続くブリの漁場で、 かつては「ブリ御殿が建つ」と言われたほど豊富な漁獲量を誇っていました。
しかし、1954年のピークを境に、年々漁獲量は減り続け低迷…それが一転、豊漁です。
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■なぜ突然?漁獲量急増のワケ■なぜ突然?漁獲量急増のワケ
小田原市 水産海浜課の内田課長に聞きました。
「相模湾沿岸の漁法は定置網なので、網にかかった魚しかとらないという非常にエコな漁法でやっているので、そういったところで資源回復してきたのかな」
近年は、2010年前後から徐々に、 ブリやワラサの漁獲量が戻っていて、小田原市は、そもそもの資源量が安定してきたとみています。
一方で、1日の漁獲量が“50倍”近くなるなど、漁獲量にバラつきがあることについては…
「2020年に(1日)7000本というときがあったので約4年ぶり」
ブリは3〜4年で成長していく出世魚のため一定の周期で“当たり年”が来るのでは、と話していました。