これから最盛期を迎えるマツタケの豊作が、今年は期待されています。そして、サンマなどの海の幸は大漁となっています。
とれすぎイワシ…まさかの値段
6日午前8時ごろ、愛知県の漁港で水揚げされたのは、安くておいしい、日本の食卓を支える「イワシ」。
大きなケースは、次から次へと山盛りになって運ばれていきます。
「(Q.今年はどうですか)いい感じです。めっちゃうれしいです」
「例年に比べれば、だいぶ豊漁に近いぐらい」
愛知県のマイワシの漁獲量は1月から9月末までで、去年と比べておよそ7倍の9376トン。ここ数年で一番の豊漁となっています。
影響は、もちろんセリにも…。
「(相場は)5年くらい前の3分の1から4分の1。だいぶ安いですよ」
「(Q.食卓にはかなり)今年は優しいですよね」
1ケース900キロで5年前はおよそ23万円でしたが、今年はおよそ5万円で取引されているといいます。
「(Q.どうでした?)無事買えました」
鮮度にこだわるため、セリが終わると店舗に直送。店頭ではすぐに、競り落としたばかりのイワシをかご盛りで販売。この量で、お値段はなんと350円です。
「350円だもんね、うれしいです。友達と分けようかなと思って」
「すごい量があっておいしそうだったんで、イワシの酢煮を作るんですけど、さばいて食べきれるかどうかくらいあるんですけど」
さらに屋台では、ふわふわのフライに…獲れたばかりの新鮮なイワシをこれでもかとのせたどんぶり。
「伊勢湾で揚がるものは、型は小さいけど脂はしっかり入ってますね」
水揚げがあった日限定で、イワシ尽くし定食が堪能できます。
「おいしいです」
「(Q.脂ののり具合どうですか?)いいですね、すごく」
喜びの声が上がるイワシの豊漁。愛知県水産試験場によると、春ごろに黒潮の流れが変わりつつあったことで、マイワシの稚魚が回遊しやすかった可能性があるということです。
豊漁の一方で、資源管理のため愛知県の漁港では、イワシ漁は週3日に制限しています。
スルメイカ異例の大漁
福島県の相馬沖でも、漁師が驚くほどの大豊漁が…。ここ数年、全国的に不漁が続いているスルメイカです。
相馬市にある松川浦漁港では、この日とれたばかりの新鮮なスルメイカが続々と水揚げ。
「最高!」
「(Q.多い時にはどれくらいとれた)多い時は、みんな2トン近く持ってきたんじゃないかな」
今シーズン、福島県で大漁となっているスルメイカ。県によると、その理由は分からないといいますが、先月の水揚げ量はおよそ230トンと去年に比べ2倍以上となっています。
想定以上の水揚げに活気づく松川浦漁港。その活気は、漁港から歩いてすぐの距離にある「浜の駅・松川浦」でも。
午前10時ごろ、漁港で水揚げされたスルメイカが続々と並べられていきます。価格は2杯入って680円と、去年より3割ほど安いといいます。
「(スルメイカが)今年になって大量に上がったので、みなさん大騒ぎ。パニック状態でしたね」
陳列棚に並べられたスルメイカは、3時間ほどでほぼ完売。
「(Q.何パック買った?)7パック(14杯)。いいイカだったから塩辛に最高」
「生食用もいっぱいありますし、これだけ多く並んでいるのはあまり見ることがないのでびっくりしました」
大熊町から1時間ほどかけてやってきたという清水さん一家。料理好きの長男・新太くんも手伝って、この日できたイカ料理が「イカとジャガイモのわた炒め」です。
「うまい」
「かみ応えあって、おいしいね」
また、施設の中にある飲食店でも、先週からイカ料理の提供を開始。
大量のスルメイカと地元でとれた魚を乗せた「丼」や、イカの“わた”と“みそ”を混ぜた「真イカのふみそ和え」などが味わえます。
「最高!生のイカはもう鮮度がいいから、歯ごたえはバッチリだね。みんなに食べてもらいたい」
「(スルメイカの豊漁が)このまま続いてくれれば、イカのメニューも増やして相馬の売りにしたいなと思いますので、期待して今後も提供したいです」
今後もスルメイカの大漁を願う相馬の人たち。そのため漁協では、資源保護のため、今月から1隻600キロまでと漁獲制限を設けています。
さんま祭り 1500匹に大行列
秋の味覚にも“豊漁”のうれしい便りが届きました。
今年で30年目を迎えた「目黒のさんま祭」。白い煙と香ばしい香りが会場を包みます。
「大きいね!今年最高ですよ!」
脂ののった宮城県気仙沼産のサンマが、網の上にズラリと並べられていきます。
炭火で丁寧に焼きあげるスタッフ。実は、その多くがこの日のために気仙沼からやってきたボランティアです。
前日の夜10時に出発し、朝6時に会場に到着。大変なスケジュールのなか疲れも見せず、地元のサンマの味を届けていきます。
20回以上参加しているという女性も、今年のサンマに太鼓判を押します。
「(サンマの脂で煙が出て)今年はもう涙と鼻水が久々に一発目から出たので、それだけサンマ脂乗ってるんだなって」
旬の味を求め、事前予約1500匹に2万人以上が応募。当選確率はなんと、7%ほどという人気ぶりです。およそ500匹の当日券を求めた列は、200メートルにも。
「抽選外れてダメかと思ったけど、なんとかなった。楽しみ!きょうは特別。目黒のサンマだから。サンマは目黒に限るんです」
地元の人もお墨付きのサンマ、その味は?
「おいしい!サンマ大好き!」
「やっぱり焼き上がりなんで、すごくおいしいです」
「身がしまってて、秋のサンマを食べてる感じです。家でなかなか食べないので、ここで食べられてよかった」
驚きの収穫 マツタケ名人と一緒に山へ
秋の味覚の王様、マツタケも最盛期へ。生産量日本一を誇る長野県では“マツタケ旅館”と呼ばれる老舗旅館が、マツタケをぜいたくに使った料理の数々でおもてなし。
「結構たくさん買わないと間に合わないんですよ」
この日は、2日分で5キロ・16万円ほどのマツタケを仕入れていました。
「もうたくさん、たんまり買って、皆さんに提供したいと思います」
猛暑の影響で1カ月ほど生育が遅れていたというマツタケ。
長野県でも有数の収穫量を誇る喬木村。この道30年、“マツタケ名人”山上和彦さんについていくと…。
クマ対策もぬかりなく、マツタケを探し始めることわずか20分。
「これ、分からないように見えるんですが、実はこれがそう(マツタケ)なんです」
「これが、そうなんです。分かりにくいですよ」
再び歩き始めると…。
「ちょっと、この辺が。ここ、ここ、ここ。今、この場所と、こういう場所と、ここと」
「(Q.一気に4つ)きのうの雨で一気に出たんですね。ここの場所で5本ですね」
「毎年同じような所に出るんで、ちょっと他の場所よりちょっと膨らんでいる。目が慣れるまで、私の場合は3年かかった」
この後も、立て続けにマツタケを見つけていく山上さん。さらに…。
「山の、そこの尾根。頂上ですね。すでに、その付近ですね。分かりますか?」
「(Q.もうあります?ああ、あった。結構あります?)これがそうですし、こちらのほうに膨らみのほうありますよね」
「(Q.どこですか膨らみ)ここですね」
「(Q.すごいですね。ここからまた)ここですね。膨らんだ場所」
「(Q.本当だ、膨らんでいる)それをちょこっと掘ると、ありましたね。2本ありましたね。あと、これもそうですね。ここにも2本あった。ちょうど10本ですね」
この後も、順調にマツタケを発見。
「ちょうどいい形ですね」
この日、3時間ほどで29本を収穫しました。
「今後の雨と気温の状況で、豊作になっていくんじゃないかと思います」
喬木村の別の山では…。
「これ」
「(Q.これマツタケですか?この頭が出てるやつですか)そう」
「(Q.これすごいですね。こんなたくさん)始まりとしては良いほうかな」
大きめのものを選別し5本収穫。
収穫したマツタケを道の駅で販売します。
「俺は95(9500円)でいこうかな」
「全然いけると思いますよ」
販売価格はその日、その日のマツタケの市場価格を参考に生産者自身が決定します。
売り場に並べると、およそ30分で男性が購入。
「きょうは、少し高くても買っていこうかなと。群馬県から来ているので。手ぶらでは帰れないなと思ったので」
(「羽鳥慎一 モーニングショー」2025年10月14日放送分より)