カギ開け仕事人…開かずの金庫「誰も知らない」3台目から“赤い財布”[2023/08/12 11:00]

 24時間365日、あらゆるカギのトラブルを解決する“カギ開け仕事人”。1軒の住宅から、中身が分からない金庫が3台もありました。さらに、なぜか隣の部屋のカギを開けて欲しいという謎の依頼が…。

■買い物帰りのカップルは部屋に入れず…

 仕事人:「すみません。カギ屋です」

 依頼したのは、20代のカップル。買い物から帰宅したところ、部屋に入れなくなってしまったといいます。

 男性:「後付けで取り付けたカギなんですけど…急に開かなくなっちゃって」

 防犯性を高めようと取り付けた「暗証番号式の電子錠」が、開かなくなってしまったとか。すでに1時間以上、部屋から締め出された2人は…。

 男性:「暑かったんで…ちょうどビールを買ってたんで、とりあえずビール飲んどくかってなって待ってた感じです」

 スタッフ:「見つけちゃいました」

 女性:「飲まないと、やってられなかった…」

 そんなカップルには、心配なことがあるといいます。

 女性:「生モノを買っちゃったから…。ちょっと腐っちゃったかなぁ…」

 買い物袋の中身は、卵やサーモンなどすぐに冷蔵庫に入れたいものばかり。

 女性:「え?こんな降る?めっちゃ降る」

 しかも、雨まで降り出しました。早く開けてあげたいところ。“カギ開け仕事人”カギサポ24・永田章博さんは、ドアののぞき穴から特殊な工具を差し込み、開錠を試みます。

 作業開始から、わずか10秒…。

 女性:「おぉーすごーい!」
 
 男性:「すご!」

 仕事人:「お待たせしました」

 女性:「ありがとうございます。本当に」

 仕事人:「冷蔵庫の中に入れるものあると思うんで…入ってください」

 女性:「サーモン、サーモン」

 ところで、カギが開かなかった理由は、「電子錠の部品が何かの拍子でゆるくなっていたため、動かなかった」といいます。

 仕事人:「これが原因かな…」

 男性:「ズレちゃって、ゆるくなって動かないみたいな…」

 手痛い出費…。何とも不運続きのカップルでしたが、最後は笑顔で仕事人を見送りました。

 2人:「カンパーイ!」

■イタリア製スーツケース 忘れた暗証番号

 この日も、早急にカギを開けてほしいとの依頼がありました。

 仕事人:「すみません。大変お待たせしました」

 依頼人は30代の女性。困った様子で、スーツケースを差し出しました。

 依頼人女性(30代):「久しぶりに使おうと思ったら(暗証番号が分からなくて」

 仕事人:「あーなるほど」

 約12万円で購入したというイタリア製のスーツケース。三桁の暗証番号を忘れてしまったそう。

 実は、女性には急いで開けて欲しい切実な理由がありました。

 女性:「今夜、実は旅行に行くんで。友達の結婚式で」

 聞けば、友人の結婚式に参加するため、今夜、ハワイ行きの飛行機に乗らなければなりません。

 もちろん、荷造りはこれから。空港までの移動時間も考えると、できるだけ速やかに開けたいところですが…。

 実は、仕事人はスーツケースが大得意です。別の現場では、わずか30秒で開錠に成功していました。ところが…。

 仕事人:「クッソ…」

 無情にも、時間が過ぎること10分…。

 仕事人:「かなり苦戦してますね…。めっちゃ恥ずかしい…。最悪だ…」

 防犯性の極めて高い、イタリア製のスーツケースに大苦戦。

 女性:「違うんですね。国によって?」

 仕事人:「開け方があるんですけど、コレには通用しなかった…」

 そこで仕事人が選んだ奥の手は…。

 仕事人:「全通り…」「(Q.全通りいくんですか?)はい。全通りいきます…。最終手段です」

 なんと「999通り」、全ての暗証番号を試すというアナログな方法。

 仕事人:「いやあ、これマジで時間かかるぞ」

 もはや、女性が自分でやっても一緒のような気もしますが、そこは仕事人。素早い手さばきで、次々と試します。

 女性:「あー!!!とれたー!!!」

 仕事人:「これで開きました…」

 女性:「ありがとうございます!」

 すると、開始から25分で開錠成功しました。

 女性:「すみません。うちのスーツケースがお手数かけました。(暗証番号)何番でした?」

 仕事人:「●●1」

 女性:「何でしょうね…」「(Q.何で●●1なんですかね?)分からないです」

 何はともあれ、無事ハワイには行けましたが、暗証番号には皆さんもくれぐれもご注意くださいね。

■閉じ込められた男性 隣の女性がSOS

 夜9時すぎ、仕事人は何とも奇妙な現場に遭遇することに。現場は、とある薄暗いマンションでした。

 仕事人:「カギ屋です」

 依頼したのは、80代の女性。なぜか開けてほしいのは、隣りの部屋のドアだといいます。

 女性:「あの…直りますかね?」

 仕事人:「見てみないと、何とも判断ができない」

 すると、女性は、隣りの部屋のドアに向かって…。

 女性:「かっちゃん、少し離れてていいから」

 よく見ると、なぜか郵便受けの奥に男性がいます。

 男性:「(Q.これ、どうされちゃったんですか?)開かなくなっちゃった」

 仕事人:「開かなくなっちゃった!?」

 女性:「(Q.開かなくなっちゃった?)入れないし、出られないし。だって、アレがとれちゃってるから」

 取れちゃった“アレ”とは…。そう、ドアにあるべきドアノブがありません。

 部屋に閉じ込められてしまった男性。その危機を知った、隣りに住む女性がSOSを出したというわけなのです。

 仕事人:「今まで動かす時に、不具合ありました?特に気にしたことなかったですか?」

 男性:「はい」

 ドアの開錠は、わずか5秒で解決。閉じ込められていたのは40代の男性で、ホッとした様子です。

 聞けば、部屋に入ろうとしたところ、ノブがすっぽ抜け、中からも開けることができなくなったといいます。

 仕事人:「長年使っていると、やっぱ色々緩んできたりするので。その類かと思います」

 ドアノブを修理し、作業完了。新築当時から、40年以上住んでいるという女性は、次のように話します。

 女性:「あすは、我が身かもしれないもんね」

■仕事人が開けた金庫から…古札と金貨発見

 この日、仕事人の元へ「金庫を開けてほしい」という依頼がありました。

 依頼したのは、60代の夫婦。夫の母親が暮らしていた家だといいます。

 夫:「コレとコレなんですよ…」

 仕事人:「わーお…」

 目の前に現れたのは、大小2つの金庫。高齢者施設に入居する90歳の母親に頼まれ、通帳を探しに来たものの、見つけられず…。

 「金庫の中にあるのでは」と母親に聞いてみましたが、開け方が分からないのだといいます。

 仕事人:「これは、どうやって開けるのか分からない…」

 仕事人も初めて見るというレトロな手提げ金庫と、約10万通りの組み合わせがある大型のダイヤル式金庫。

 仕事人:「ダイヤル1カ所でいくらなので、2個だと単純に2倍に」

 妻:「サービスしてくれる…?」

 2台となると、作業料はかなり高額になります。しかし、背に腹は代えられません。

 まずは、手提げ金庫を開けることになりました。時間がかかりそうなため、夫婦の許可を得て、こじ開けることに…。

 夫:「開いた!」

 仕事人:「ご確認をお願いします!」

 その中には…。

 妻:「お守りだ!お守りが入ってた…」

 他には書類ばかりで、母親の通帳は入っていませんでした。

 仕事人:「じゃあ、ちょっとこっち開けてみますんで」

 続いては、大型のダイヤル式金庫を開錠します。

 仕事人:「一応、これで開きました」

 妻:「開いた!あなた、開いたって!」

 気になる金庫の中には…。

 夫:「100円札だ」

 箱から出て来たのは、古い100円札の束。さらに年代物のカメラやハンドバッグなども。しかし、ここにも、通帳はありませんでした。

 ところが、この後、思いもよらないモノを見つけることになります。

 妻:「なんか、ここにあったよ!?」

 スタッフ:「うわ!!!」

 妻:「いやん!びっくりした。夫は何も言ってないよね!?ここ」

 なんと、引き戸の中から現れたのは、別の金庫でした。

 夫:「これ知らない!」

 妻:「知らない!誰も知らない!何かココに入ってそうじゃない!?」

 さらに1台分の作業料金がかかりますが、ここまで来たら引けません。

 夫婦が見守るなか、仕事人が開錠に挑むこと15分…。

 妻:「あっ!開いた!」

 夫:「大したもんだよ」

 仕事人:「お待たせしました」

 早速、中身を確認すると、土地の権利書などの書類ばかり。と、その時…。

 妻:「そこの赤い財布が気になる!」

 スタッフ:「うわ!!!」

 夫:「おー金あったよ!」

 赤い財布の中からは、古いお札がでてきました。

 夫:「出ましたね!」

 古い1万円札など総額9万円以上の紙幣と、約30万円相当の金貨を発見しました。

 思わぬ貴重な品にびっくりのご夫婦ですが、結局、肝心のお母さんの通帳は見つかっていませんよね。

 妻:「でも結果的には、ここには無いよって前に進めたから…。良かった。スッキリだ!」

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