悪質…東京湾でワタリガニ“大量密漁” 中国人が次々「蒸し焼きにする」【詳細版】

[2023/12/19 08:08]

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 夜の東京湾で勝手に大量のワタリガニをとる中国人が後を絶たず、地元の漁師たちが頭を悩ませています。直撃取材で明らかになった、彼らがワタリガニを狙う驚きの理由とは…。

■ワタリガニを食い物に…あきれた言い分は?

 真っ暗な海でライトを照らし、獲物を狙う人たちがいます。

 漁業組合長:「国籍は中国ですか?」
 車の持ち主:「はい」「カニ、スピード早いでしょ。ハサミで狩ったら、面白い遊び」

 中国のSNSには、「蒸し焼きや炒め物、おかゆにも入れて、たくさん食べた」と投稿されていました。

 日本の貴重な海産物・ワタリガニを食い物にする中国人たちのあきれた言い分とは…。

■漁業関係者を悩ませる…「無断で捕獲」横行

千葉県木更津市

 東京湾アクアラインを千葉側へ渡ってすぐにある千葉県木更津市の海岸で、地元の漁業関係者が金田漁港の隅で見つけたのは、隠すように仕掛けられたボロボロのさし網です。

 漁業組合長:「(Q.こんな所に漁師は仕掛けない?)そんなことしないです。小さいカニかかってる。勝手に入って、勝手に網を仕掛けて、だんだん悪質になります」

ワタリガニ

 狙われているのは、木更津の海でよくとれるワタリガニです。

千葉・木更津市「うお屋」

 木更津の直売所「うお屋」板倉朋子さん:「嫌です。とられるのは。時季のものだから、とられてなくなると、うちも販売できなくなる」

 店内には、地元でとれた新鮮なワタリガニが売られています。

 板倉さん:「売れます。1杯2杯じゃすまない。買われていくのが。『入ってますか?』と電話があるので、人気はあると思う」

横行する無断捕獲

 醤油漬けにした「カンジャンケジャン」など、ゆでたり、蒸したり、焼いたり、様々な方法で食べることができるワタリガニ。この人気のカニを夜な夜な何者かが無断でとり、漁業関係者を悩ませる事態が起きているのです。

■中国語で警告文も…網を投げる不審な動き

中国語で警告

 海岸沿いのフェンスには、中国語で「海に許可なく入ってはいけない」という警告文が貼られています。午後2時の時点では海面が高く、とても海に入ることはできません。

 しかし、午後7時を過ぎると、壁沿いをライトを照らしながら動き回り、網を投げる様子が確認されます。遠浅の海のため、潮が引くと沖の方まで歩いていくことができます。

獲物を狙う人たち

 何日にもわたる取材で確認できたのは、夜な夜な膝の辺りまでつかりながら、ライトで海面を照らす人たちの姿です。

 すると次の瞬間、トングのような道具でカニらしきものをつかみとりました。ライトを海に当てながら、光に集まる習性があるワタリガニを狙っているとみられます。

■「立ち入り禁止」不審な車が夜の漁港に…

パトロールに密着

 夜の海で横行する迷惑行為などを防止するため、漁業協同組合が実施するパトロールに密着しました。

 漁業組合長:「やっぱり来てます」「(Q.ここは立ち入っていい場所?)入り口には立ち入り禁止の看板が出ていますから、一般の人は入れないことになっています。許可した覚えはないので」

立ち入り禁止の看板も

 漁港の入り口に「立ち入り禁止」の看板があるにもかかわらず、夜の闇にまぎれて、不審な車が止められていました。

 漁業組合長:「明かりがある。見えた」

車に戻ってきた人物を直撃

 漁港の先には、ライトで海面を照らす人の姿が見られました。そこで、組合長と共に車に戻ってきた人物を直撃しました。

 漁業組合長:「ここ入っちゃいけない場所です。立ち入り禁止の看板は見えませんでした?関係者以外立ち入り禁止の看板が出ている」
 車の持ち主:「見えなかった」
 漁業組合長:「車を止めれば、警察が取り締まります」
 車の持ち主:「昔はここ自由じゃないの?」
 漁業組合長:「自由じゃないです」

カゴの中にはワタリガニ

 彼らが持っていたカゴの中身を確認すると、大量のワタリガニがありました。どれも立派な大きさです。

 漁業組合長:「これ食べるの?」
 車の持ち主:「うん」
 漁業組合長:「好き?」
 車の持ち主:「好き」「(Q.自分で食べる?)しゃぶしゃぶ好きな方がいるので。カニ、スピード早いでしょ。ハサミで狩ったら、面白い遊び」
 漁業組合長:「立ち入り禁止の看板が出ているので、入れません」
 車の持ち主:「(Q.もうここには来ないですか?)禁止だから、来ないです」

■「大漁、木更津潮干狩り」中国のSNSに投稿

彼らの正体は?

 立ち入り禁止の港に忍び込み、貴重な海の資源をとっていく彼らの正体は、中国人だと名乗る人たちです。

 漁業組合長:「国籍は中国ですか?」
 車の持ち主:「はい」

 番組が夜の海で活動する人物を取材した際も、中国語でやり取りする声が多く聞こえました。

 金田漁業協同組合 高橋敏夫組合長:「中国の方が来ている。SNSでどれだけカニをとったとかあげて、場所まで特定している」

「大漁、木更津潮干狩り」中国のSNSに投稿

 中国のSNSを調べてみると、「大漁、木更津潮干狩り」「バケツ2杯分とれた。蒸し焼きや炒め物、おかゆにも入れて、たくさん食べた」など、ワタリガニの動画や画像と共に「木更津」と書かれた投稿が多数見つかりました。画像の中には、捕獲したワタリガニで作った料理もあります。

中国のSNSで拡散

 こうした投稿によって、木更津がよくとれるポイントとして中国人の間で広まっているとみられます。

組合長の訴え

 高橋組合長:「我々の生活の場に勝手に入ってきて、自分たちの稼ぎの場を荒らさないでもらいたい」

(「グッド!モーニング」2023年12月19日放送分より)

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