「携帯使えなくなる」国際電話から留守電に…全国各地 1週間で急増 新手の特殊詐欺か

グッド!モーニング

[2024/02/19 12:12]

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 「あなたの携帯電話が使えなくなります」といった電話が先週、番組スタッフに突然かかってきました。調べると全国で相次いでいることが分かり、自治体などが注意を呼び掛けています。

■11日〜SNSの報告多数…17都道府県で確認

 詐欺の可能性がある怪しい電話。今月に入って急増しているのが、“NTTファイナンス”を名乗るものです。留守番電話には、自動音声のガイダンスが流れ、国際電話のような番号が履歴に残っています。

 「“NTTファイナンス”より重要なお知らせです。現在ご利用中の電話回線にて、未納料金が発生しているため、法的措置へ移行いたします」というメッセージが14日、留守番電話に残されていました。

トップページに“注意書き”

 NTTファイナンスは実在する企業ですが、公式ホームページを見ると、トップページの一番最初に詐欺に社名が利用されていると注意書きが掲載されています。

17の都道府県で確認

 番組が同様の電話がかかってきたケースを調べたところ、今月11日ごろからSNSの報告が多数あり、17の都道府県で確認されていることが分かりました。

SNSから
SNSから
「NTTファイナンスを騙(かた)る詐欺電話がかかって来た」(15日)
「未納って言葉を知らない子供にかけても仕方ないよ」(18日)
「翌日、妻、娘にも同様の着信。確かに増えているぞ」(18日)

■身に覚えない約30万円 架空請求のケースも

“特殊詐欺電話”に注意呼び掛け

 この事態に14日以降、全国の自治体や警察は特殊詐欺の電話に対する注意を呼び掛け始めました。

約30万円の架空請求されたケースも

 「オペレーターへおつなぎする場合は(1)を押してください」という音声が流れ、なかにはガイダンスに従って番号の(1)を押してしまい、身に覚えのないおよそ30万円の架空の請求を指示されたケースもあったといいます。

 番組が取材したケースでは、ほとんどの人が留守番電話に残されていたため、被害はありませんでした。

■国際電話の手口が増えた背景 去年6月〜

電話をかけ直してしまうと?

 不安にかられて、着信履歴に残されていた番号にかけ直してしまうと、一体どうなるのでしょうか?

 英語で「間違った電話番号にかけています。番号を確認してください」というようなガイダンスが流れています。こちらからかけ直すことはできませんでした。

今までにない特徴

 今回、蔓延(まんえん)している手口には、今までにない特徴があります。電話番号を見ると、頭から「+1844」と続きます。「+1」はアメリカの国番号のため、国際電話でかかってきた電話番号であることが分かります。

去年6月〜“国際電話”手口に切り替わり

 特殊詐欺の対策ソフトなど開発している会社・トビラシステムズによりますと、これまでIP電話や固定電話からかけられていた詐欺電話が去年6月から、国際電話を使った手口に切り替わっているということです。

背景に“政府発表”

 この背景には去年6月、政府がIP電話番号契約時の本人確認義務化を発表したことがあるのではないかと分析しています。

■元刑事「話題をうまく詐欺の手口に加える」

ターゲットにされたのは…

 この1週間で、急増している特殊詐欺とみられる電話。16日からは確定申告が始まり、15日の年金受給日も重なりました。こうした行事がターゲットにされたのでしょうか?

 進学や就職など、新生活に向けた準備が始まる時期を迎えるため、今後も注意が必要です。

元埼玉県警 捜査1課 佐々木成三氏
元埼玉県警 捜査1課 佐々木成三氏
「関心を持っているイベントだったり、話題というのをうまく詐欺の手口に加えていく。携帯電話の契約が増えるので、携帯電話の事業者(をかたる)からの未納料金。自分の情報が漏れているという前提の中で、対策を講じなきゃいけない時代だなと感じている」

(「グッド!モーニング」2024年2月19日放送分より)

  • 留守番電話に残されたメッセージ
  • トップページに“注意書き”
  • 17の都道府県で確認
  • SNSから
  • “特殊詐欺電話”に注意呼び掛け
  • 約30万円の架空請求されたケースも
  • 電話をかけ直してしまうと?
  • 今までにない特徴
  • 去年6月〜“国際電話”手口に切り替わり
  • 背景に“政府発表”
  • ターゲットにされたのは…
  • 元埼玉県警 捜査1課 佐々木成三氏

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