京都・桜の名所で春爛漫…外国人観光客ら殺到で大混雑 東寺の夜桜に長蛇の列400m以上
モーニングショー
[2024/04/09 16:28]
京都も桜が満開となりまして、外国人を含め多くの観光客で混雑しています。東寺ではライトアップされた夜桜を見るために400メートル以上の行列ができました。
■古都の絶景寺社 “桜の博物館”も
去年より12日遅れで桜の満開を迎えた京都。週末、桜の名所では鮮やかに桜が咲き誇り、歴史的な建造物に花を添えました。
緑の瓦に鮮やかな朱色の社殿が特徴的な「平安神宮」。薄紅色の花が咲き誇り、豪華絢爛。庭園に一歩踏み入れると目の前には枝垂桜がお出迎え。薄いピンク色の花をつけた、およそ150本の桜が咲き誇ります。
「もう桜が終わっているかなと思ってうかがったんですけど、桜の時期と重なって本当に幸せです。ぴったりだったんです。本当に運良く」
普段は立ち入ることができない非公開の庭園には、樹齢100年近くの枝垂桜がありました。満開の姿は、まさに圧巻です。
本堂が国宝に指定されている仁和寺では、ソメイヨシノが見頃を迎えました。
京都の春を締めくくる、遅咲きの御室桜もようやく花が咲き始め、観光客は咲いている花を真剣な眼差しで撮影しています。
さらに、早咲きから遅咲きまで、約60種400本の桜が植えられている平野神社。珍しい桜を1カ月半にわたり観賞できることから“桜の博物館”とも呼ばれるほどです。
なかでも、多くの人を引き付けていたのが、門の前にそびえる枝垂桜「魁(さきがけ)」。この桜は平野神社発祥の早咲き品種で、この花が咲き出すと、京都のお花見が始まると言われています。
魁から始まった桜のリレー。見頃を迎えていたのは、葉が茂ると同時に開花する、平野神社原木の品種「寝覚(ねざめ)」です。
さらに境内には、これから続々と花を咲かそうとする桜が今か今かと待ちわびています。
桜だけでなく、菜の花も同時に楽しめる「桜苑」は、京都市内では人気のスポットです。
「すごい、ちょうど咲いてる時期で、すごいきれいです、菜の花と桜が」
薄ピンクに咲く満開のソメイヨシノと菜の花の黄色い絨毯(じゅうたん)。そのコントラストは、見る人の心を捉えて離しません
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■外国人客…川にドボンの理由は?■外国人客…川にドボンの理由は?
「日本の道100選」にも選ばれた「哲学の道」。およそ2キロにわたり延々と続く桜並木に、観光客のシャッターを切る手が止まりません。
そんななか、突如、水路に飛び込んだ台湾の男性。拾い上げたのは、ヘッドホンです。別のカメラには、流されていくヘッドホンが映されていました。
岸に上がろうとするも足が滑るのか、なかなか登れません。他の観光客が見守るなか、たまたま居合わせた観光客が手を貸し、なんとか登りました。
「ヘッドホンが落ちた」
「桜、キレイです。写真撮るときにバーンッて」
「(Q.夢中になっちゃって)はい」
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■線路×桜…年に一度の絶景■線路×桜…年に一度の絶景
線路を見上げると桜のアーチが広がる蹴上インクライン。
「とても楽しくてきれい。桜が咲くのは年に一度で、とてもきれい」
線路と桜が一緒に撮影できるとあって…線路の上に座ってパシャリ。去年に比べ開花が遅れたことで、影響もあります。
「本当は先月の週末のほうで来ようと思ってたんですけど、日にちずらそうと思って、きょう来ました。満開ですごい、綺麗です」
「何回も来てるけど、桜がぴったりっていうのがなかなかないのね。予約したときは散ってるなと(思っていた)。でも、ずれてきたでしょ。ラッキーでしたよ。こんなにドンピシャっていうのは」
一方で、こんな声も上がりました。
「とてもステキですが、とても混んでて、きょうは人だかりがすごいです」
この週末、“桜と京都”という絶景を求め、京都は各地で大混雑になりました。
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■嵐山大混雑 車道はみだしも■嵐山大混雑 車道はみだしも
人気観光スポット・嵐山。川沿いに続く桜並木は見ごろを迎え、山肌もほんのりと薄紅色に色づいています。
絶景を眺めようと、渡月橋の歩道には所狭しと観光客の姿があります。周辺も、車道にはみ出して歩いている人もいます。かなりの混雑です。
駐車場の中は観光バスでいっぱいで、満車状態となっています。かなりたくさんの観光バスがきているようです。
あまりの人の多さに、こんな家族もいました。
「疲れてて、今ここで休憩、食欲を」
「(Q.英気を養って?)そうです。息子のほうも、ボート1時間くらいこいでたんで、車では寝るかなと思うんですけど」
京都の玄関口には、午前9時にもかかわらず、多くの人であふれかえっていました。
京都駅前のバスの停留所では、長い列ができています。100人以上いますでしょうか、長蛇の列となっています。最後尾にはプラカードを持ったスタッフ。案内が必要になるほどの行列です。
「人込みは覚悟してきました。でも桜の季節は、この時しかないので」
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■清水の舞台「息をのむ景色」■清水の舞台「息をのむ景色」
午後1時ごろの「世界遺産・清水寺」に向かう参道の様子です。坂道いっぱいに参拝客があふれています。
「お寺を見に行き、写真を撮る予定です」
清水寺に向かうという4人組の外国人女性。
「シューズ(雪駄(せった))は履くのが難しいです」
「(Q.難しいですか?)そうですね。少し難しくて、転びそうになります」
「(Q.お寺は階段が続きますが、大丈夫ですか?)転ばないことを祈ります」
先が全く見えないほど混雑する参道を慣れない着物と履物で、足元に気を付けながらゆっくりと坂を上がっていきます。
目の前に見えてきたのは清水寺の入口、仁王門。着くとすぐさま、4人でポーズをとり記念撮影。予定通り、皆で旅の思い出を残すことができました。
「清水の舞台」にも人が続々と押し寄せ、満員電車のような状態になっています。
よく見ると、その多くは外国人観光客。清水の舞台から見える雄大な景色や、高台から見る清水寺を目に焼き付けます。
「本当に目を見張るほど、壮大な景色で、建造物や初めて見た桜も本当にきれいでした」
「もう息をのむほどです。事前に写真を見てきました。実物は違いました。ここに来て自分で見ないと分からないものですね」
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■「祇園の夜桜」など約700本の桜が見頃■「祇園の夜桜」など約700本の桜が見頃
円山公園のシンボル、「祇園枝垂桜」。園内の中央、小高い丘にそびえ立つ枝垂桜は、別名「祇園の夜桜」として有名です。
夜空に照らされたその姿は、妖艶でまさに圧巻。その周りは人だかりで道が見えないほどの混雑ぶり。なんとか写真に収めようと、入れ替わり立ち代わり枝垂桜の前で立ち止まります。
「もう、本当にきらきらしてる」
「きれいですよ」
「ビューティーフォー」
インスタ映えを狙ったという写真を見せてもらいました。
「(Q.どうですか?100点満点中?)100点で!100点でお願いします」
円山公園ではソメイヨシノなど約700本の桜が見頃を迎え、宴会をする多くの花見客でにぎわいます。
屋台が続く道も、ずっと先の方まで人の波が続いています。
「もう最高っすね!心も笑顔も満開!」
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■東寺の夜桜 400m以上の長蛇の列■東寺の夜桜 400m以上の長蛇の列
京都にできた大行列。みなさんのお目当ては「東寺の夜桜 ライトアップ」です。
国宝にも指定される五重塔を背景に、ひと際目を引く東寺の“不二桜”。樹齢130年、高さ13メートルもの枝垂桜です。
それが、夜になるとライトアップされ、黄金に輝く五重塔と夜空に浮かび上がる不二桜。高さおよそ55メートル、日本一高い五重塔と桜の共演はまさに壮観です。
この絶景を見ようと、東寺の前には長蛇の列ができていました。列の先頭に並んでいたのは、大阪から来た夫婦です。
「夜桜は初めて」
「普段の生活で1番になることないから、これくらい1番ならないと」
さらに、夫婦の後、3番目に並んでいたのは、イタリア人観光客です。
「このポスターを見て、どうせここまで来たんだから見ていこうと思って今、並んでいます」
開門5分前。列はどんどんのびていき、塀沿いに並んだ列は途切れることなく続き、とうとう突き当りの角に差し掛かりますが、曲がった先もまだまだ続きます。そして、ようやく最後尾に到着。
最後尾を目指すアルゼンチンから来たカップル。たどり着いたのは、先頭から300メートル付近です。
「(列の)終わりが見えないわ!」
「ここまで長いとは思わなかったです」
開門を待つ大行列は、最終的に400メートル以上になりました。
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■金色五重塔と共演■金色五重塔と共演
入ってすぐに出迎えてくれる不二桜。その美しさを撮りこぼすまいと、真剣にカメラを構えます。
「アメージング」
一心不乱に写真を撮るのは、先頭にいた夫婦。
「余計待ったかいがあった。奇麗な景色見られたから、きょうは最高の一日かな。だいぶ写真撮ったけどな。もうちょっと暗くなってから、何枚か(撮る)」
日没後、空が暗くなっていくと、ライトアップされた景色は、より一層美しく照らされます。
「写真で見るより、はるかに印象的でした。実際に見る方がはるかに素晴らしいです。ライトアップはより色を際立たせると思います。私は夜のほうが好きです」
不二桜の先には、池に鏡映しになった桜と五重塔。ライトアップされた景色が上下に広がり、より幻想的な景色が浮かび上がります。
五重塔へ向かう道のりにある桜のトンネルでも、多くの人が足を止め撮影。アルゼンチンからきたカップルも、夢中でシャッターを切ります。
「写真を撮ってもらえますか?」
「1週間早かったり遅かったりしたら見られない景色です。とてもラッキーでした」
奥に進むと、五重塔を囲むように咲き誇るソメイヨシノ。この圧巻の景色に、しばらく見入ってしまう2人。
「素晴らしいです」
「こんな景色は見たことがないです。今似ているものを思い出そうとしたけど、出てきません。特に桜と五重塔が一緒にみられるのが素晴らしい」
(「羽鳥慎一 モーニングショー」2024年4月9日放送分より)