新・防災体系 「もしもの時」情報はどこから入手する?
今回の変更は、情報の名称に「レベルの数字」をつけるなど、みなさんがとるべき行動を直感的に理解しやすくするために改善されたものです。
しかし、わかりやすくなったとはいえ、災害時に必要な情報を得られなければ、せっかくの改善も意味がありません。
自分や大切な人の身に危険が迫る「もしもの時」、迅速に行動できるよう、どこから正しい情報が手に入るのか、今のうちから整理しておきましょう。
新情報 3つのルートは「届く」と「調べる」
情報を受け取る手段は、大きく分けて3つのルートがあります。
その3つの手段は、「プッシュ型(届く)」と「プル型(調べる)」の2種類に分けられます。2つの流れを把握しておきましょう。
1 「テレビ・ラジオ・ネットニュース・アプリ」から届く速報
一つ目は「プッシュ型(届く)」の「テレビ・ラジオ・ネットニュース・アプリ」などです。気象庁から発表される各種警報や、国や都道府県から発表される「氾濫発生情報」などは、発表されると直ちに報道機関に伝えられ、一般に周知されます。
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・テレビ・ラジオ: 番組中のテロップや速報などで広範囲にいち早く伝えます。
・ニュースサイト・アプリ: 移動中や外出先でも異変に気が付くことができます。防災アプリなどでお住まいの地域を設定すると、警報が発表された際は瞬時にスマートフォンに通知を受け取ることができます。
お住まいの地域だけでなく遠方にいる家族などが住む地域を設定することもできます。
異変にいち早く気づける環境を整えることが重要です。自分や家族を守るための「情報の窓口」を確保しておきましょう。
2 「自治体」から届く避難情報
二つ目も「プッシュ型(届く)」。お住まいの市町村から直接届く、最も重い情報です。
気象庁のデータなどを参考にして、自治体が「避難が必要だ」と判断した際に出されます。
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・防災行政無線: 屋外スピーカーからの放送。
・エリアメール、緊急速報メール: 登録不要でアラート音とともに強制的に届きます。スマートフォンの通知設定欄で緊急速報をONにしておくことが必要です。
・自治体公式アプリ: 「レベル3:高齢者等避難」「レベル4:避難指示」など、具体的な行動を促す通知が届きます。 -
独自のアプリがない自治体もありますが、民間の天気・防災アプリを使えば、全国どの市区町村の情報も受け取れます。LINE公式アカウントを活用する自治体もあります。
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3 「気象庁HP・防災アプリ等」ネットで情報収集
最後に、自ら情報を取りに行く「プル型(調べる)」の方法です。
「今、自分の周りはどうなっている?」「今後警報が出る可能性はある?」など詳しく知りたい時は、下記の情報を気象庁HPなどで確認してください。
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・キキクル(危険度分布): 自分が今いる場所の浸水や土砂災害の危険度を、地図上で「色」で判別できます。スマートフォンのプッシュ通知で危険を察知したら、すぐにこちらを確認するようにしてください。
・気象防災速報・気象解説情報:線状降水帯発生など極端な現象を速報的に伝える「気象防災速報」と、現在の状況や今後の見通しを解説する「気象解説情報」。気象庁HPなどで、基本的にテキストで読むことができます。
・早期注意情報・時系列予報: 5日先までの警報級の現象の可能性や、翌日までの時間帯ごとの見通しを事前に確認することができます。事前の防災対応の検討に活用してください。
上記の情報は、いずれも気象庁HPのほか、防災アプリなどでも確認できます。
これらの情報を得ることができれば、避難指示等が発令されるより前に避難準備をすることができます。
しかし、これらの情報は、いざというときに初めて見るのでは、理解に時間がかかります。普段からチェックするようにして、操作方法に慣れておきましょう。
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まとめ
このように「危険が迫っていることに気づく仕組み」と、「自身で現在の危険度や今後の予測を詳しく調べる仕組み」の両方で情報を受け取ることができます。
知り得た情報を、遠方の家族や知人などにも伝えることで、大切な人の命を守ることにもつながります。
スマートフォンで手軽かつ迅速に情報を得られる時代です。「レベルの数字」を見たその瞬間に、迷わず最初の一歩を踏み出すことができるよう、便利なツールを自分と大切な人を守るための盾として使いこなしていただきたいです。
次回第8回は「泥の臭いはすぐ逃げて 五感で災害察知」として、前兆現象をお伝えします。
テレビ朝日ウェザーセンター
気象予報士 星井 彩岐