線状降水帯の予測が進化!「直前予測」で避難がより速やかに
近年、毎年のように耳にする「線状降水帯」。非常に激しい雨が同じ場所で降り続くため、避難のタイミングがとても難しい現象です。この課題を解決するため、気象庁は今回、新しく「線状降水帯の直前予測」を開始します。
「2、3時間前」の直前予測がスタート
これまでは、線状降水帯が発生すると予想される都道府県に対し、全般気象情報などで「半日程度前」に予測情報を発表し、避難行動をとるよう呼び掛けていました。
しかし2026年度からはこれに加えて、発生の「2、3時間前」を目標に、より確度の高い「直前予測」が発表されます。「数時間後に自分の地域で線状降水帯が発生するかもしれない」という具体的な危機感を、より早く持てるようになります。
対象エリアがさらに絞り込まれる
これまでの半日前予測は「都道府県」単位と広範囲でしたが、新しい「直前予測」ではさらに細かい「一次細分区域(例:〇〇県北部など)」単位まで絞り込んで発表されます。自分の住んでいる地域が危険なエリアに入っているかどうかが明確になり、より自分事として捉えやすくなります。
※気象庁は半日前予測について、2029年を目標にさらに細かい「市町村」単位での発表も計画しています。
「予測マップ」で危険な場所が一目でわかる
言葉だけでは伝わりにくい危険度を視覚的に伝えるため、図形式の情報も新設されます。 新しく導入される「線状降水帯予測マップ」では、今後2、3時間以内に線状降水帯による大雨の恐れがある地域が表示されます。スマートフォンやPCで、危険な地域を直感的に確認できるようになります。
新設される気象情報で確実に避難を
これまで線状降水帯は、「予測情報」が線状降水帯以外にも使われる「全般気象情報」等の名称で発表され、「発生情報」が「顕著な大雨に関する気象情報」という名称で出されるなど、分かりにくさも課題でした。
今後はそれぞれ、「気象解説情報(線状降水帯半日前予測)」、「気象防災速報(線状降水帯直前予測)」、「気象防災速報(線状降水帯発生)」という名称で発表され、内容がわかりやすくなります。
1、「気象解説情報(線状降水帯半日前予測)」 (文字情報のみ)
2、「気象防災速報(線状降水帯直前予測)」 (文字情報、地図情報)
3、「気象防災速報(線状降水帯発生)」 (文字情報、地図情報)
今回の防災情報の変更はひとりひとりに危機感を伝え、国民の命を守るための大きな改善です。新しく始まる「直前予測」の2、3時間を単なる待ち時間にするのではなく、「確実に避難を完了させるための貴重なリードタイム」として活用しましょう。
第6回では「避難先はそれぞれ!覚えておきたい逃げ方」として避難の方法をお伝えします。
テレビ朝日ウェザーセンター
気象予報士 村上 公平