【サッカー】菅原由勢 絶好調 日本代表の“中心” ゴール呼び込む武器

[2023/11/15 15:07]

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16日から始まるFIFAワールドカップ26(北中米W杯)アジア2次予選。
8日にメンバー発表会見が行われ、10月の強化試合、コンディション不良で代表から外れていた堂安律などが復帰する中、サッカー解説者の松木安太郎氏が注目するのがオランダリーグ・AZ所属の菅原由勢(ユキナリ)、23歳。
攻守において重要な役割を担うサイドバックを任される菅原、その最大の武器は正確なパスでのゲームメイクであると松木氏は解説する。今季リーグ戦11試合で4アシストをマークし、3カ月連続でリーグ月間ベストイレブンにも選出された。
現役時代同じくサイドバックだった松木氏と今季絶好調の菅原由勢の対談が実現した。

同じポジションを務めた者同士、松木氏が菅原とって「サイドバックとは何か」とたずねると、「チームのカギ」だとはっきりと答えた。続けて「攻撃でも守備でも、チームのカギとなるポジション、チームの中心」と重要なポジションであることを強調した。
日本代表ではムードメーカーとしてチームの中心にいる菅原。日本サッカー協会(JFA)が公開した映像には、代表合流時、車から降りてくるなり、元気な挨拶とともに選手やスタッフに握手やグータッチを求める一幕も。その明るい様子に同じく代表の鎌田大地から「お前の声しか聞こえへん、お前がいたら」とクレーム(?)を受けるほどであった。
菅原は自身の性格について、「明るい性格で人と会話したり楽しい場が好き、ポジティブですね、落ち込むこともそんなにない」と答えた。

五輪、W杯落選が原動力に

ムードメーカーとして明るさをみせる菅原だが、過去には悔しい経験も。
菅原は2020年、当時20歳でA代表デビューを果たした。しかし2021年の東京五輪、2022年カタールW杯ともに代表落選となった。当時を振り返ると「あの時の悔しさっていうのは、サッカーを引退するまで消えない」ともらした。松木氏が「なぜ俺を選ばない?」という気持ちがあったかたずねると、「正直、選手として思わないとダメだと思っていた。今ですらなんで俺じゃなかったんだと思う」と口にした。
しかし菅原は「その2つの代表落選が僕を動かす原動力になった、絶対に日本代表になってやる。誰よりもいい選手になろうって目指して頑張ってきた」と悔しさを原動力に変え、今年から代表に復帰した。
9月の欧州遠征のメンバーにも選ばれ、W杯で勝利して以来のドイツ戦では右サイドを駆け上がり正確なクロスで先制点を演出、代表での初アシストを記録した。この試合、2得点に絡み勝利の立役者となった。
この試合を振り返ると「W杯のドイツ戦勝利をテレビで見ていたので、自分がドイツとやる機会でメンバーが変わってから負けました『ドイツは強かった、日本ダメでした』って言われるのがすごく嫌だった。絶対にそんなことは言わせないって思いでピッチに入っていた」と並々ならない気合で臨んでいたことを明かした。「そういう強気な姿勢で臨めたからこそ結果がついてきたと思う。キャリアの中でもいいプレーだった」と振り返った。

「プレースキッカー」に名乗り

菅原が代表復帰してから8戦6勝と日本は絶好調。そんな日本を更なる高みに押し上げる武器が菅原にはある。それはプレースキックだ。
かつて日本代表では中村俊輔、遠藤保仁、本田圭佑らが務めた「プレースキッカー」、菅原も所属するAZでもこの役割を任されている。新たな日本代表の得点源として菅原の右足に期待がかかる。
松木氏も現在の日本代表がセットプレーで点が取れていないことを指摘すると、菅原は「『僕も蹴らせろ』ってボールをとってセットして決めきるシーンを作りたい」と「プレースキッカー」に名乗りを上げたいと意欲を示した。そして「何でもできる選手になれるように、僕がボールを持っただけで変えられるような選手になりたい」とプレー面でも中心に立つことを誓った。

恒例のニックネーム命名

対談の終わりには、松木氏恒例のニックネーム付けも行われた。普段は「由勢(ユキナリ)」か「ユキ」と呼ばれている菅原。「いつもゴールにユキナリ(行くなり)」と松木氏が提案すると「いいっすね!なんか今ちょっとピピッときました」と好感触。
さらに「ゴールに一直線にユキナリ」「ゴールへ行くユキナリ」と立て続けに案を出す松木氏に思わず「ユキナリって言い過ぎじゃないですか(笑)」とツッコミを入れる菅原であった。
結局、解説の際にも言えそうだということで「ゴールにいつもユキナリ」と命名された。
菅原も「ちょっとそれいいですね。とりあえずユキナリを誇張してもらえたら」とご満悦の様子であった。

16日に控えたW杯アジア2次予選の初戦、ミャンマーとの一戦。菅原自慢の右足からA代表初得点が生まれるのか注目される。

(11月12日放送「サンデーLIVE!!」より)

  • ムードメーカーとしてチームの中心の菅原
  • 五輪、W杯落選が原動力に
  • 「プレースキッカー」に名乗り
  • 恒例のニックネーム命名

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