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大相撲の元大関二代目増位山で、歌手・増位山としても活躍した澤田昇(さわだ・のぼる)さんが、15日午後2時38分、肝不全のため死去した。17日、所属事務所が発表した。76歳だった。葬儀・告別式は家族葬で執り行う。
所属事務所の書面では「弊社所属アーティスト増位山太志郎が、かねてより病気療養中のところ、肝不全のため、さる令和7年6月15日14 時38 分永眠致しました。ここに生前のご厚誼(こうぎ)を深謝いたしますとともに、謹んでお知らせ申し上げます」と伝えた。
さらに「葬儀はご家族、近親者のみで家族葬にて執り行います事を併せてご報告いたします」と記した。
増位山さんは1967 年に初土俵。70 年に新入幕し、のちに大関に昇進。史上初の「親子大関」として話題になった。81 年に引退し、三保ヶ関親方となり後進の指導に努めた。
甘いマスクと美声から、現役時代の 72 年に歌手デビュー。「そんな夕子にほれました」「そんな女のひとりごと」「男の背中」などヒット曲は多数ある。
2013 年に日本相撲協会を定年退職後は本格的に歌手活動に。22 年12月に、体調不調を訴え、医師より敗血症と診断を受け復帰に向けて療養とリハビリを行うため、活動を休止していた。
事務所によると、増位山さんは最後まで活動復帰できることを強く望んでいたという。
事務所は最後に「相撲を愛し、歌を愛し、たくさんの方々に愛していただいた人生でした。これまで増位山太志郎を応援していただいたファンの皆様、全ての関係者の皆様に心より感謝と御礼申し上げます」とつづった。