救助活動のさなか強い揺れが 能登半島地震 石川で死者65人

スーパーJチャンネル

[2024/01/03 19:47]

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石川県内の死者は3日午後3時現在で65人に上っています。
3日午前11時前に輪島市で震度5強を観測するなど、今日も地震が相次ぐ中、ライフラインへの影響が深刻となっています。

■「離れろ!」ビル倒壊現場で救助中に震度5強

ビルが倒壊し、近くの建物が押しつぶされた石川県輪島市の現場では…

「揺れています、揺れています!」

3日昼前、輪島市で震度5強を観測する地震が発生。
建物には女性1人が取り残されていて、消防隊が救助活動を行う最中でした。

■地震・津波に襲われた住民 救助の手がいまだ届かぬ場所も

家族だんらんの元日を襲った地震と津波。
この三が日、住民は復旧作業に追われました。

津波の被害にあった住民
「見てください。冷蔵庫も…。台所だったのにひどいでしょう」

さらにはいまだ、救助の手が届かない場所もあります。

谷内 紀明さん
「おれは2階でテレビを見ていて妻は下にいた。下の柱が全部落ちてしまって重機がないと出せない」
「消防にも言っているけど順番が回ってこない」

当時、自宅の1階にいた妻の悦子さん。崩れた家屋の下敷きになっているといいます。

取材中、家族から電話が―

谷内 紀明さん
「(救助を)待っている状態。まだ出せない」
谷内 紀明さん
「妻と2人だけだったから…」
「五十何年間 2人だけでいたから…」

■避難生活の現実 物資輸送困難も

発災から2日、食料品や生活用品などの不足も深刻となっています。

避難した住民
「食料も、もう尽きてきたので色々な所へ行っても食料がないとか、飲み物もないと言われてどうしようもない状況になっていて。一刻も早く、難しいとは思うけど食料だけでも欲しい」
ABCテレビアナウンサー・古川 昌希
「金沢市内にある産業展示館。この場所には一時的に国から届いた支援物資が集められているということで、こちらが簡易トイレ。それから、奥を見ますとトイレットペーパーもたくさん届いています」

こちらの施設には、昨日からパンや米。飲料水などの支援物資が集まり始める一方、ここから各地への物資の輸送では大きな課題がありました。

石川県 危機管理課・大野 昌人 参事
「支援物資を多く運ぶためには、トラックの輸送が大切。なかなか奥の方までは行けていないというのが現状」

土砂崩れや地割れなどで道路が寸断されているため、珠洲市、輪島市などの奥能登エリアには陸路での輸送が難しく、断念せざるを得なかったといいます。

そんな中…

「自衛隊の輸送機が金沢市内の公園の駐車場に到着しました。これから支援物資を積み込み珠洲市へと向かいます」

石川県は自衛隊と連携して、空輸手段を用いながら車両が入ることの難しいエリアへの対応をしていくということです。

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