にぎわい戻る街 「路上喫煙違反」去年の2倍に…外国人観光客ポイ捨ても【詳細版】
グッド!モーニング
[2024/03/29 08:20]
コロナ禍が明けて街ににぎわいが戻るなか、路上でたばこを吸う人が急増しています。東京・千代田区では外国人観光客の急増とともに、路上喫煙の違反件数が去年の2倍になっています。
■取材中もポイ捨て続出 過去に最悪の事態も
東京・千代田区では、区内全域で路上喫煙を禁止しています。
男性が路上でたばこを吸っています。すると、植木の中に捨てました。よく見ると、火がついているのか、まだ煙は残っていて非常に危険です。
あちらの男性も右手にたばこを持っています。灰を植え込みに落としました。番組スタッフが声を掛けますが、逃げるように立ち去っていきました。
男性が立ち去った場所を見てみると、植え込みの中にたばこがありました。
植え込みの中を調べていくと、10メートルほどの植え込みに30本近くたばこの吸殻が捨てられていました。
「大人がたばこを持って手を無意識に振っている時に、ちょうど子どもの頭の高さ、顔の高さに位置している気がするので。ちょっとした拍子で当たってしまうんじゃないかという、ヒヤヒヤした気持ちはあります」
「危ないし、臭いし、ゴミもその辺に捨てるんだろうなって思うと、いい気分はしないですね」
最悪の事態が起きる可能性もあります。
去年3月、コンビニ店の前の歩道でたばこを吸う男性。一服し終え、その場を後にした2分後、ダンボールから白い煙があがり、あっという間に真っ赤な炎が広がります。たばこのポイ捨てが原因の火事です。
周囲の人が慌ててペットボトルの水やバケツの水をかけてすぐに火は消し止められ、大きな被害は免れました。
次のページは
■「路上喫煙」取り締まりパトロールに密着■「路上喫煙」取り締まりパトロールに密着
東京都では市区町村ごとに路上喫煙のルールがあり、千代田区や渋谷区など6つの区では1000円または2000円の過料が科されます。
千代田区ではコロナ禍が明けた今年度、違反件数が去年の2倍に増えています。
指導員が毎日行っている、取り締まりのパトロールに番組が密着しました。
「こんにちは。あ、ちょっと待って」
「え?」
「この公園ね、たばこ吸えないんですよ」
「あーOKっす」
「灰皿ないか」
「(男性が地面でたばこを消す)たばこ捨てちゃダメだよ」
地面にたばこを捨てようとした男性に、過料処分の対象であることを告げると、男性は指導員に突き出すように1000円札を渡します。
「今、領収書お渡しします」
「いらないっす。いらないっす」
反省の色はみえません。
次のページは
■外国人の路上喫煙が急増 ポイ捨ても■外国人の路上喫煙が急増 ポイ捨ても
家電やアニメ関連の店が立ち並ぶ秋葉原では多くの観光客が訪れ、にぎわいを取り戻した一方で、外国人の路上喫煙が急増しています。
インドネシアから来たという男性たちが談笑しながら、たばこを吸っています。立ち去ろうとしますが、カメラの目の前で、たばこを植え込みにポイ捨てしようとしました。
「(Q.すみません。持って帰らないといけません)ソーリー」
インドネシアでは屋外で喫煙できる所が多いため、悪気なく吸ってしまったのでしょうか。
指導員のパトロールでも、路上でたばこを吸っている外国人を発見しました。
「ペナルティーがあります。2000円」
スペインから来たという男性。指導員は英語と中国語、韓国語で書かれた案内板を見せながら説明をします。
「どこで吸えばいいんですか?分からなかった」
「写真撮っていい?」
「ノーノー」
スペイン人観光客は違反しているにもかかわらず、どこか陽気です。
「(Q.喫煙所の地図です)これを2000円で買ったってことですね」
次のページは
■千代田区 ホテルに路上喫煙の案内を設置■千代田区 ホテルに路上喫煙の案内を設置
番組が同行したこの日、6時間のパトロールで違反は16人。そのうち半数以上の9人が外国人でした。
「マニュアル、通訳文があるんですが。それを利用して、相手の方が納得した段階で、いけないんだと分かったうえで(取り締まる)のが一番よろしいんじゃないかと思っています」
外国人にルールを理解してもらうため、千代田区は去年12月から、秋葉原にあるホテルのフロントや客室に、路上喫煙についての案内を設置する取り組みを始めています。
「外国人観光客の宿泊する、そういうところを対象にチラシの配布や客室のモニターでのご案内等を通して、外国人の方に条例の周知をこれからも広めていきたいと考えております」
(「グッド!モーニング」2024年3月29日放送分より)