遠藤航 “インターセプト”でリバプールの評価一変…森保ジャパン“象徴”プレー

[2024/01/11 18:27]

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 サッカーアジアカップ、今大会のキーマンとなるのはキャプテンで攻守の要、遠藤航選手(30)です。所属するリバプールではクラブ月間MVPを獲得するなど、チームに不可欠な選手となっています。そんな遠藤選手の持つ武器、これが森保ジャパンの目指すサッカーには欠かせないものです。

■ビッグクラブに30歳“異例”長期契約も…

 ビートルズの出身地として知られる、イギリスの港町。世界的ロックバンドと並ぶこの町もう一つのシンボルが、現在イングランド・プレミアリーグ首位を走る、リバプール。リーグ優勝19回、ヨーロッパチャンピオン6回を誇る名門クラブです。

 そんな世界的ビッグクラブに今シーズン加入したのが、日本代表キャプテン・遠藤航選手。

内田篤人さん
「30歳でのプレミアリーグ挑戦になりましたけど、どう捉えてますか?」
遠藤選手
「個人的には30歳でもまだビッグクラブに移籍して、成長できるチャンスがあるっていうのは、すごく光栄なことだなと思って移籍はしました」
内田さん
「リバプールでやってんだからな。それがすごいと思う」
遠藤選手
「いやいや…。理想を言うともう少し早くチームになじむじゃないですけど、パフォーマンス自体もずっと上がっていくっていうのが理想なのかなっていうのはありましたけど」

 今シーズン開幕直後に30歳の選手としては異例ともいえる4年の長期契約を結んだ遠藤選手。

 しかし、移籍してから4カ月は、リーグ戦のスタメン出場はわずか2試合、ビッグクラブの層の厚さに苦しみます。

 それでも、けが人が出て巡ってきたチャンスをつかむと、先月はチーム最多の7試合でスタメン出場。移籍5カ月目で、サポーターが選ぶクラブの月間MVPに輝きました。

リバプールサポーター
「エンドウは最高だね。大好きだ」
「中盤の要だよ」
「実力を証明した。今後の活躍が楽しみだね」

■“インターセプト”でプレミアリーグトップも

 守備的ミッドフィルダーとしてドイツで磨いた1対1、“デュエル”の強さは健在。さらに評価を一変させた裏には、あるプレーがありました。

遠藤選手
「ボールサイドに常にいることと、常に奪い返せる位置にいるってところで、それが結果としてインターセプトを多くできてる要因になってるのかなと思います」

 相手のパスをカットするプレー“インターセプト”。先月、スタメン出場した7試合のうち4試合で、チームトップのインターセプト数を記録。

 1試合あたりの数では、一時プレミアリーグトップの数字をたたき出していました。

内田さん
「インターセプト狙えるっていうのは、どうやったらできますか?何を意識してますか?」
遠藤選手
「ボールを持った選手がどのタイミングでパスを出そうとしてるのかを読むのが一番大事だと思うんで、結局ボール出てから動きだしたら遅いし、後は常にパスを受ける側の選手の近くにいることが大事だと思うんで、細かなポジションを常に取ってる、プラス最終的には読みにはなるのかなと思います。一番最初に目指したい理想のプレーという感じですよね」

■「ポジショニング」と「予測」がカギ!

 遠藤選手が話すインターセプトは“良い守備から良い攻撃”を掲げる森保ジャパンを象徴したプレー。

 このシーン、遠藤選手がインターセプトします。最後のパスがずれたんですが、遠藤選手が狙う良いプレーが見えたんじゃないかなと思います。

ポイント(1)「ポジショニング」
相手選手に近付きすぎるとそもそもパスが来ないので、インターセプトできる距離にポジショニングを取ります。ここも相手選手に背後を取られるのはオッケーとして、このパスコースに誘い込んで顔を覗くということですね。

ポイント(2)「予測」
パスが出てから動くと間に合わないので、出る前に予測すること、出足の良さが遠藤選手の良さでもあります。こういったところが、日本の攻撃につながっていき、このシーンは、より高い位置でインターセプトすることで手数をかけずにゴールに迫りました。インターセプトは一気に攻守の局面が変わります。まさに“良い守備から良い攻撃”ですね。リスクもありますが、ボールを奪えばビッグチャンス!そこは、遠藤選手の頭の良さも素晴らしいところだと思います。

■アジアチャンピオンへ…「実力を証明」

内田さん
「いま代表も勝ち続けていますけど、カタールのW杯が終わってから、何が一番成長したなと感じますか?」
遠藤選手
「選手一人一人の所属クラブでの活躍がすごく大きいと思っていて、個の成長はシンプルにチームの成長にもつながると思うし、それにプラスアルファでチームとしてどう戦うかっていうところもすごくはっきり、毎試合毎試合できるようにはなってるし、状況に合わせて臨機応変に戦えるようになってきてると思うので、そこはすごく成長を感じますね」
内田さん
「そのなかで迎えるアジアカップの位置付けってどう捉えてますか?」
遠藤選手
「非常に大事な大会になるのは間違いないと思いますし、W杯優勝を目指しているチームであれば、アジアチャンピオンにならないとダメだろうっていうような自分たちの力を、実力を証明する素晴らしい機会になるんじゃないかなと思います」

(「報道ステーション」2024年1月10日放送分より)

  • 遠藤航選手
  • 遠藤選手と内田篤人さん

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