フェンシング女子サーブル・江村美咲 世界を制した必殺技「ロングアタック」
[2024/02/11 11:50]
今年の7月26日に迫ったパリオリンピック開幕へ、日本人選手に“エールを送って盛り上げ”ていこうという「サンデーLIVE!!」スポーツの新コーナー題して「パリエエ〜ルモリアゲ〜ル」。選手たちにはパリオリンピックを盛り上げる「モリアゲ〜ルポイント」を教えてもらいます。第4回はフェンシング女子サーブルの江村美咲選手(25)。江村選手の必殺技を、武隈光希アナウンサーが体験してきました。
■サーブルの勝負は一瞬 江村「自分の性格に合う」
一際、目を引く黄金ヘアー、そして耳にはアクセサリーを身に着けるフェンシングの江村美咲選手。
「常に自分の好きな自分でいたいという気持ちがあって。この髪の毛もそうですし、アクセサリーとかもそうなんですけど。ファッションも同時に楽しみたいという気持ちがあるので」
素顔はとってもおしゃれが大好きな25歳。そんな江村選手がいざ、試合に臨むと、世界選手権で日本勢史上初となる大会連覇を果たし、パリオリンピックで金メダルが期待されています。
「オリンピックシーズンですが、お気持ちどうでしょうか?」
「フェンシングの発祥の地であるフランスでオリンピックに出られるのは素直にワクワクします」
江村選手が戦うのは「サーブル」です。有効面は上半身で、突きに加え、斬りもOKというのが特徴です。
「元々フルーレをやっていて。フルーレやっている時から見合ってチャンスを待つというのが苦手で。どんどん、どんどん点が決まっていくサーブルは自分の性格に合ってるなと思います」
「ちょっと待てないみたいな?」
「待てない(笑)せっかちなんで」
「例えば電子レンジ3分待てないとか」
「あと5秒ぐらいになったら開けちゃいます(笑)」
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■モリアゲ〜ルポイントは「ロングアタック」■モリアゲ〜ルポイントは「ロングアタック」
さらに、江村選手には世界を制した必殺技があります。
「モリアゲ〜ルポイントというのをご自身に教えてもらっていまして。ここ注目してほしいっていうポイントありますか?」
「遠い間合いから思い切り踏み込む、ロングアタックは見てほしいなと思います」
相手と距離がある位置から一瞬で懐に飛び込んで攻撃する「ロングアタック」がモリアゲ〜ルポイントだといいます。
身長170センチの長い手足、さらに柔軟性を生かして深く、大きく踏み込みます。射程外の距離から、一気に間を詰めて仕留めます。
世界選手権決勝では、およそ半分のポイント(7/15点)が、ロングアタックでした。
「(世界選手権決勝の映像を見て…)遠くからのロングアタック」
「結構でも大股で」
「そうですね。前足もここら辺まで上がって突く」
「ひと蹴りでドンと前に進んでいくっていうところなんですかね?」
「そこは強みでもありますね」
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■武隈アナがロングアタックにチャレンジ!■武隈アナがロングアタックにチャレンジ!
フェンシングのユニホームに着替えて武隈アナが体験しました。初めてのフェンシングですが、見よう見まねでロングアタックにチャレンジ!
「こんな感じですか?どうですか?何が足りないですか?先生」
「その場にいるみたいな」
「もっと跳べと、そういうことですね。距離が足りない。なるほど。はっ!」
「そうです、そうです」
「跳ぶ時のポイントとかあるんですか?」
「前足を出すよりは、後ろ足でしっかり蹴るのと同時に前足はコインを蹴るような、コインを蹴るように送り出す」
すると、江村選手からある提案が上がりました。
「ロングアタックとかでも全然できます」
「受けたいです!」
今回、対峙して驚いたのは、なんといっても、その距離感。剣を伸ばしても届かないほど離れています。
「めっちゃ遠い。距離めっちゃありますよ」
「(江村選手のロングアタックを受け)うおー!!!すごい!!一気に。本当にもう一瞬で来るんですね。めっちゃ低い姿勢で来ます。低い姿勢で、剣が上から降ってくる感じ。なるほどね、これは確かに一瞬でいきますね」
「選手によってはありますね。『こんなに伸びてくるんだ』って」
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■“おしゃれ”フェンサーならではの悩みも■“おしゃれ”フェンサーならではの悩みも
江村選手の世界一を支えたロングアタック。一撃必殺の女王がパリの舞台で目指すのは…。
「目標はもちろん個人、団体の両方で金メダル。女王として挑む感覚は全くなくて、完全にチャレンジャーの気持ちです」
ちなみに“おしゃれ”フェンサーならではの、こんな悩みもあるそうです。
「フェンシング選手ずっと同じ方向で動いているんで、前足のももの発達がすごくて。右と左で全然、太さが違うんですよ」
「やっぱり前足が太くなる?」
「前足が太くなります。写真とか撮る時は、細い方を前に(笑)」
(2月11日放送「サンデーLIVE!!」より)