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2025年6月13日 19:22

三笘薫の進化…前回W杯の悔しさバネに 磨きをかけた「オフ・ザ・ボール」の動き “リベンジ”まで、あと1年

2025年6月13日 19:22

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 10日に行われたインドネシア戦で圧勝し、アジア最終予選を締めくくったサッカー日本代表。2026年のワールドカップ開幕まで1年を切りました。

 森保ジャパンで攻撃の中心を担うのが、三笘薫選手(28)。今シーズン、イングランド・プレミアリーグで日本人初の2桁ゴールを達成しました。

 そんな三笘選手の進化に、内田篤人さんが迫ります。

■“オフ・ザ・ボール”の動きに磨きをかけ得点重ねる

 2026年、北中米W杯で優勝を目標に掲げる日本代表を引っ張る三笘選手。2022年のカタールW杯での「三笘の1ミリ」を経て、大きな変貌を遂げています。

内田さん
「“ワールドカップ”って言うと、何を思い浮かべますか?」
三笘選手
「前回大会の経験です」
内田さん
「1ミリのほうですか?それともクロアチアに負けたほうですか?」
三笘選手
「どちらもありますけど、やっぱりクロアチアのほうが大きいです」

 2022年、カタールW杯。クロアチアとの決勝トーナメント1回戦、勝てば史上初のベスト8進出となる一戦は、PK戦までもつれる死闘の末、敗戦。

三笘選手(クロアチア戦後)
「次のワールドカップで、勝てるようにやるしかないと思います」
ああ
あれから3シーズン…
三笘選手
「自分がPKを外してベスト8に行けなかったとこでは、責任感はありました。次の4年間で、いかに自分がワールドカップのピッチに戻るか、クラブチームで悔しさをバネにできるかとかは考えていました」

 あれから3シーズン。三笘選手は、とてつもない進化を遂げています。

 世界最高峰のプレミアリーグで、日本人初の2桁ゴールを達成。今シーズンのプレーを見た内田さんは、三笘選手と“ある選手”を重ねます。

三笘選手と“ある選手”を重ねる
三笘選手と“ある選手”を重ねる
内田さん
「C.ロナウドっぽいなと思って」

 ポルトガルの英雄、クリスティアーノ・ロナウド(40)。元々は、三笘選手と同じ、左サイドのドリブラー。その後、ストライカーの要素も兼ね備え、ゴールを量産しました。三笘選手も同様に、ドリブラーからゴールも奪えるストライカーへと進化していると内田さんは言います。

対戦した時を振り返る内田さん
対戦した時を振り返る内田さん
内田さん
「僕がC.ロナウドと対戦した時、サイドの選手なのにいつもサイドにいないんですよ。三笘選手のゴールシーン見ていて、ゴール前に入っていく感じが似ている。C.ロナウドに似てると言われるのは嫌?」
C.ロナウドに似てると言われるのは嫌?
C.ロナウドに似てると言われるのは嫌?
三笘選手
「うれしいです。全世界の選手から尊敬されていると思うので、そういったところを目標にやりたい」
内田さん
「ストライカーではないけど、ゴール前に入っていくことに戸惑いは?」
三笘選手
「僕は全然、戸惑いないんですけど。周りが“ドリブルしなくなった”って言うので(笑)」
内田さん
「確かに(笑)今シーズンのリーグ戦10ゴールのうち8ゴールがワンタッチ。その辺は、意識していますか?」
三笘選手
「ゴール前に入っていく回数が増えている証しかなと」
“オフ・ザ・ボール”の動きに磨きをかけた
“オフ・ザ・ボール”の動きに磨きをかけた

 実に8割が“ワンタッチ”で決めたゴール。特にボールを持っていない状態“オフ・ザ・ボール”の動きに磨きをかけ、ゴール前でストライカーのごとく得点を重ねました。

内田さん
「“オフ・ザ・ボール”の動きがよかったゴールは?」
“オフ・ザ・ボール”の動きがよかったゴール
“オフ・ザ・ボール”の動きがよかったゴール
三笘選手
「開幕戦のゴールは“すべての要素が詰まっている”ゴールかなと」

 そのシーンは、自らの守備から始まったゴールでした。

 自陣まで戻ってボールを奪い、ドリブルで相手陣内まで運ぶと、フリーの味方へパス。オフ・ザ・ボールの動きでゴール前へ。最後はワンタッチで決めました。

三笘選手
「ピッチがこれだけ広い中で、自陣のペナルティエリアまで戻って守備をして、自分で40メートルくらいボールを運ぶ。まず走れないと、相手ゴール前に行くことができない。簡単にパスもできたんですけど、ドリブルで運ぶことで相手が集結して、逆サイドで味方が1対1のシチュエーションを作れた。ドリブルで運ぶところやオフ・ザ・ボールもそうですけど、ウイングに求められているプレーができた」
DFからすると…
DFからすると…
内田さん
「三笘選手は、サイドでボールを持てばドリブルもできる。中央に行けばコンビネーションでシュートまで行ける。ディフェンダーからすると、すごく面倒くさい嫌な選手。味方のディフェンダーに意見とか聞かない?」
三笘選手
「聞かないですね。相手ディフェンダーがやられて嫌なことは整理できてるので、その優先順位から考えています」

 常に進化を続ける三笘選手。リベンジの舞台まで、あと1年です。

リベンジの舞台まで、あと1年
リベンジの舞台まで、あと1年
三笘選手
「前回のワールドカップを経て自分たちも成長しているなかで、優勝を目指している。前回大会よりも成長した日本代表を見せたい」

■三笘選手の進化が、日本サッカーのレベル引のき上げに

小木アナウンサー「三笘選手の進化っていうのが、よりポイントに」
小木アナウンサー「三笘選手の進化っていうのが、よりポイントに」
内田さん
「皆さん、いきなりですが思い出してほしいことがあります。今まで“決定力不足”と日本は言われてましたよね。しかし、今回の最終予選では30点取っています。やっとそういうチームになってきたなと。三笘選手の進化が、日本サッカーのレベルの引き上げにつながってるのだなと僕は思います」
小木逸平アナウンサー
「なるほど。これからワールドカップということを考えていくと、強豪と当たっていくわけですが、そうすると当然、三笘選手の進化っていうのが、よりポイントになってきますね」
内田さん
「そうですね。対戦相手が決まれば、三笘選手の対策も相手チームは練ってくるでしょう。そうすると、外で守ればいいのか、真ん中でストライカーのようなゴールを守ればいいのか。それだけでも、だいぶ相手が嫌がるので。そういったところは、こういう選手が1人いるだけで、かなり変わってくると思います。1年後のワールドカップで、どんなパフォーマンスを見せてくれるのか。この時期からワクワクしています」

(「報道ステーション」2025年6月11日放送分より)

  • 三笘の1ミリ?クロアチア戦?
  • あれから3シーズン…
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  • 小木アナウンサー「三笘選手の進化っていうのが、よりポイントに」