松坂大輔が「度肝抜かれた」巨人・秋広優人のホームラン「なかなかあのコースを…」

報道ステーション

[2023/11/10 15:53]

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来週から始まる「アジアプロ野球チャンピオンシップ」に向かう侍ジャパン。

松坂大輔さんが特に注目した選手の1人が、侍ジャパンでひときわ目立つ、プロ野球日本人最長身、身長200センチの読売ジャイアンツ・秋広優人選手(21)です。高卒3年目の今シーズンに頭角を現し、打率2割7分3厘に10本のホームラン。シーズン中盤は、クリーンアップを務めました。

松坂さんが、注目した秋広選手のポイント。それは、“インコースに対するさばき方”です。

■内角高めの打率がリーグ3位…「上手にひじを抜く」

松坂さん:「インコースのさばき方。僕のイメージだと、背が高くて手足の長い選手は、特にインハイが苦手な選手が多いイメージがある。インハイに対して、意識はありますか?」

秋広選手:「身長があってリーチがあるので、結構攻められることが多かったですけど。苦手と感じたことはない」

一般的に内角高めは、特に長身の選手は苦手とされるコース。身長だけでなく腕も長いため、投げ込まれると窮屈になるからです。

しかし、秋広選手は、内角高めの打率がリーグ3位をマーク。むしろ得意なコースといえます。

どのようにして打っているのでしょうか。今シーズンまで読売ジャイアンツの二軍監督として秋広選手を指導してきた、二岡智宏ヘッドコーチに聞いてみました。

松坂さん:「(秋広選手の)インコースの打ち方は特殊ですか?」

二岡さん:「うまいですね。上手にひじを抜く。多分、教えてできるものじゃない」

ひじを抜くとは、左バッターの場合、右ひじを背中側に引く動作。ひじを背中側に引くことで、体に最も近い内角高めのボールでも、バットの芯で捉えることができるのです。その感覚とは…。

秋広選手:「(Q.どういう意識で打たれてるのか)無意識ですね」

松坂さん:「もう来た球に対して、バットを出して」

秋広選手:「そうですね」

松坂さん:「いつから、できていますか?」

秋広選手:「いつからか、いつの間に」

松坂さん:「意識してないんですね」

秋広選手:「意識してないですね」

■松坂さんが「度肝を抜かれた」ホームラン

無意識…まさに天性の感覚です。松坂さんが、特に注目した打席があります。

松坂さん:「神宮で打ったホームランは、完全にボール球だったじゃないですか」

秋広選手:「ボール球ですね」

7月17日、神宮球場での東京ヤクルトスワローズ戦。高々と上がった打球は、スタンドイン。打ったのは、インコース高めの明らかなボール球に見えます。

松坂さん:「完全なボール球。あのコースを普通に捉えたら100%ファール。そこを秋広選手の特徴というか、ひじを抜いてポイントをずらせる。なかなかあのコースをホームランにできるバッターはいない」

秋広選手:「映像を確認したら、『え、ここまでボールか』という感じがあったので。あそこまで打てるんだという自信になった一本」

松坂さん:「ピッチャーとバッテリーはショックですよね。あのホームラン、僕は度肝を抜かれました」

秋広選手:「自分が一番びっくりしました。自分も最初(打った球が)見えなかったので、『あれどこだ?』ってなって。『フェアだ、ポテンヒットだ』と思ったら入っていました。自分が一番びっくりです」

松坂さん:「そうだったんですね、このホームランは。アジアプロ野球チャンピオンシップで、そのホームランが見られることを。僕らは、インハイを意識してというか、注目して見ます」

秋広選手:「意識しちゃいます」

松坂さん:「今まで通り打ってもらって」

秋広選手:「頑張ります」

松坂さん:「楽しみにしています」

(「報道ステーション」2023年11月9日放送分より)

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