“野球を科学”大谷翔平のルーティン生み出した「ドライブライン」 古田敦也が体験!
[2023/12/03 22:25]
野球を科学する最先端施設「ドライブライン」第2弾です。
■大谷選手の活躍支える…古田さん“虎の穴”体験
身体の細かい動きを様々な角度のカメラで計測して分析します。数値化されたデータをもとに、選手それぞれに合わせた動作の改善やパフォーマンス向上につなげる独自のトレーニングを提唱しています。
大谷翔平選手(29)も2020年のオフに訪れると、翌シーズン、ついにメジャーでも二刀流が覚醒。自身初となる満票でのMVPに輝きました。今もその活躍を支えています。
大谷選手:「(ドライブライン利用後)2年間は成績的も良かったですし、いいシーズンを送れたので」
メジャー1年目で2桁勝利を挙げたメッツの千賀滉大投手(30)もドライブラインで学んだ一人です。
千賀投手:「やっぱり、データは大事なんじゃないかなと」
さらに、3年連続で2桁の勝ち星をあげた西武・高橋光成投手(26)や、メジャー移籍を目指す日本ハムの上沢直之投手(29)と、たくさんのプロ野球選手たちもやってきています。
古田敦也さんが日米の野球界を席巻する“虎の穴”を体験します。
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■大谷選手の“あのボール” ルーティンの効果は?■大谷選手の“あのボール” ルーティンの効果は?
試合前、ボールを壁に向かって投げる大谷選手。ドライブラインで学び、シーズンを通してやり続けているルーティンとなっています。
アメリカ・シアトル郊外にある施設にやってきた古田さん。早速、あのボールを見つけました。
古田さん:「大谷もやってますよね、ちょっと重いボールを使って」
ドライブライン。ベースボールスタッフ フランク南野さん:「重たいボールで肩の力をつけていき、動きとかも」
古田さん:「(肩の)可動域を増やして」
大谷選手が使っているボール「プライオボール」。中には砂が入っています。後ろ向きで投げている黒いボールは重さ2キロ。そして、緑のボールは1キロ。大谷選手のルーティンはどんな効果があるのか、緑のボールを使って、古田さんが体験します。
フランクさん:「前にボールを持ってきて、それを引いて」「手の甲を壁に向けて投げる」「次は前膝を固定する感じで」
大谷選手と並べてみると、だいぶ近づいてきましたよね!?実際にやってみて、古田さんはこう話します。
古田さん:「投げる作業というのは結構、前屈でストレッチしたり、体操したりするんだけど。もうちょっと、この辺(肩回り)のね、小さい筋肉を使うんで。それをウォーミングアップするためには、伸ばすためにはどうするか。ストレッチするにはどうするか。強化するにはどうするかという作業の中で、普通のこういう動きだけではほぐれない。今みたいにこうやってやると、これが一回伸びたものが戻して、また伸ばされるんで。全部が連動して、ストレッチされてほぐされる」
何気ない反復運動に見えますが、しっかり、理にかなっているのです。
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■投球メカニズムを可視化「ピッチデザインラボ」■投球メカニズムを可視化「ピッチデザインラボ」
続いて向かったのは、投球の詳細な分析ができる「ピッチデザインラボ」です。
ドライブライン・ベースボールスタッフ サムさん:「ここではまず、ブルペンで投げてもらいます。ボールの動きや速度、回転率などを見ます。そしてもう1つ、このエッジャートロニック・カメラです。どのようにボールをリリースしているか、スローモーションで撮影できます」
果たしてどういったものなのか、スタッフに投げてもらいました。
古田さん:「いい球投げたよー。まず、あそこにスピードとか、回転数が」
ドライブライン・ベースボールスタッフ マックさん:「スピードガンが速度を感知すると、それが引き金となってエッジャートロニック・カメラが作動します。それを回転数などの数値と照合して、どう動いているか、確認します」
古田さん:「すぐ再生できて、この回転が。いいんじゃない!?」
サムさん:「どこでボールがリリースされたか、本当にスローモーションで映し出されているでしょう。どうです?いいでしょう!ボールを投げるたびに上からか、下からかなど、ボールがどこからリリースされるかを見ることができます。このデータを使って、どのように改善すべきかを示します」
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■“新球種”習得の手助け MLBトップ選手のデータも■“新球種”習得の手助け MLBトップ選手のデータも
さらにこのラボでは、新たな球種を手に入れる手助けもしてくれるのです。
古田さん:「練習しがいがあるよね、こういうのがあると」
マックさん:「新しい握り、新たな球種を手に入れるには、何度もこの作業を重ねることになります。自分に合うものを見つけるには、時間がかかります。アウトや三振をとろうと、より有利な方法でボールを動かそうとする、長いプロセスを経ることになります」
古田さん:「メジャーリーグのトッププレーヤーのデータもそろっている?」
マックさん:「ええ、もちろんありますよ」
フランクさん:「大谷のスイーパーが投げたければ、そのデータはここにあるから、あなたとどれだけリリースポイントが同じなのか。その球を投げるべきなのか、分析して説明できるので。選手によって手首が内向き、外向きとパターンがあるので。それによって、あなたの手首の動きはこのMLB選手と似ているから、こういう球種が投げられると思うと。スロー動画と比べて、やったりします」
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■千賀投手「ドライブライン重宝される」理由は?■千賀投手「ドライブライン重宝される」理由は?
今シーズン、メジャー1年目ながら、2桁勝利をあげたメッツ・千賀投手も去年11月、ドライブラインを訪れていました。
古田さん:「日本にあんな所ないから面白い。面白いっていうかね」
千賀投手:「そうですね」
古田さん:「やってみたんですか?」
千賀投手:「やりました。やっぱり、日本は感覚が先に来ちゃうので。(体が)正しく扱えているのかというところだったり、たまたまその時の体調が良くて、当てはまっただけかもしれないし。でも、体の使い方って年間通してやっていくとズレてるよねというところとかも、データだったり目で見えて、言葉で説明されるような状況じゃないと、選手も頭の中1年間、整理しながら戦わないといけないので。ドライブラインが重宝されるんじゃないかなと」
大谷選手が試合前にこなしているルーティン。投球のメカニズムを可視化するピッチデザインラボ。今、最先端を行くドライブラインを自分の目で見て、体験した古田さん。どうだったのでしょうか?
古田さん:「こんな施設があったらいいなというのがね、率直な気持ちですね 。今の時代ね、こうじゃなきゃダメだよね。デジタルと融合とかよく言うけど、こういうことね。理解できました」「(Q,古田さんが球団にいたら導入したい?)まぁ、コスト次第かな。まだかなりお金かかるからね。いや、お金あるんだったらよ。お金ある前提ですか、じゃあ入れたいです。家の近所に建てたいです。『おい、みんな来い来い』って」
(12月3日放送「サンデーLIVE!!」より)